第42話：吹っ切る ページ44
松陰寺side
￣￣￣￣￣￣
兼近､岡部､美希､後藤､高岸､伊達司令官｡
え？いやいや待て待て｡
どういうメンツなの？
「心配したんですよ…」
そう言って泣き出す後藤｡
えっ?泣くほど心配してくれてたの?
あんなに素っ気なかった後藤が?
「ごっ､ごめん」
とりあえず謝る｡
段々と意識がはっきりしてきた｡
あっ｡1番聞きたかったこと思い出した。
「みんな､怪我してない?!」
「インジパイセンより酷い怪我してる人なんてこの場にいるわけないじゃないですか…」
半べそをかきながら言う兼近の言葉にほっと胸を撫で下ろす｡
良かった｡犠牲は俺だけか。
「良かった……｡みんなが無事で…」
「無事じゃないですよ!!」
「え？」
「インジパイセンは､無事じゃないですっ!!」
「や、俺は別に」
「そうですよ!!」
なんだなんだ｡一体何が始まってるんだよ｡
「なんで､なんで自分を大切にしないんですか………」
「だって､みんなが助かればそれでいいと―――」
「良くない!!インジパイセンが一緒じゃないと､意味が無い!!インジパイセンは俺らにとって大切な存在なんです!自分を大事にして下さい…」
そうか｡そういうことだったんだ｡今やっと先輩の言いたいことがわかった｡
自分1人救われなくても､みんなが救われればそれでいいと思ってた｡
兼近に泣きながら言われて初めて知った｡
その自己犠牲が周りを苦しめるのだ、と。
なんだよ､それを1番知ってるのは俺だよ｡
「………すまない………」
「松陰寺さんはずっと一緒じゃないとダメですよ？」
ニコッと笑って美希くんが言う｡
「ああ｡ありがとう｡みんなの言うとうりだ｡
俺はなんにも分かってなかった｡」
言葉を切って続ける。
「俺､決めたわ｡もう絶対､守れたら良かった､なんて言わない｡俺の大切なものはこれからは絶対守ってみせる｡な、みんな｡」
俺が言うと､みんなは満面の笑みで言った｡
「当たり前っすよ!!」
その声になんだか吹っ切れたような気がした｡
先輩の事は忘れない｡でももう引きずらない。
前を向いて歩くんだ｡
涙がこぼれおちた｡でも､拭うことはしない｡
今日を覚えておきたかったから｡
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OEMydCEj3UJqefR(プロフ) - ぺこぱも松蔭寺(松井)さんも好きでどハマり中です。ハマグリコンビも良いですよね (2021年8月7日 20時) (
レス) id: 77110d258d (このIDを非表示/違反報告)
MUGI - OEMydCEj3UJqefRさん» こ、こんな所まで？！もう嬉しいです…｡本望… (2021年8月7日 13時) (レス) id: 26f7606c1b (このIDを非表示/違反報告)
OEMydCEj3UJqefR(プロフ) - こちらも凄く興奮致しましたです。 (2021年8月6日 21時) (レス) id: 77110d258d (このIDを非表示/違反報告)
MUGI - そう言っていただけて嬉しいです…。ぺこぱ沼はハマると二度と帰れま10！ (2021年4月25日 14時) (レス) id: a259f7b0be (このIDを非表示/違反報告)
ケイコ22 - 初めまして。泣きました。最近になって、ぺこぱ沼にハマったんですけど、突破警察好きすぎますwww松陰寺さんが尊い…本当にありがとうございました…最高すぎました！ (2021年4月19日 13時) (レス) id: d53b572221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MUGI | 作成日時：2021年3月3日 21時
