ハイキュー!!【灰羽リエーフの幼馴染みは】「お前イケメンだよな～」『そうか？(ｲｹﾒﾝｽﾏｲﾙ』全-貴「イケメン(ﾄｩﾝｸ」←【イケメン女子でした。】 (ページ46)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:54,563 hit

合宿-2-~81~ ページ46

「う…ごめんなA…」

『いえいえ大丈夫です。それにスガさんの頼みですし。』

スガさんに言われたのは体育館前。
多分烏野部屋に連れて行ったら怯えて途中で逃げ出すかららしい。

その上体育館だったらよろこんで着いてくるという寸法だ。

…スガさんやるな。←

『んじゃ、俺ら帰りますね。影山、日向。』

「「?」」

絶望に満ちた顔ふたつがこちらを向く。

『逝ってらっしゃい。還ってこいよ』

「」←

できる限りのゲスい笑みで告げたあと木葉さんを振り返り行きましょうと伝える。

部屋への帰り道。

「あのさぁ」

不意に木葉さんが言葉を発す。

「もしも、もしもだけどさ…」

『…はい?』

徐々に小さくなる声。何か言いにくい事だと言うのはすぐに分かった。

「Aがさ…」

木葉さんが言いたい事が分かり遮る。

『しゃらっぷです。』

木葉さんの口に右手を被せ、もう片方の人差し指で自分の唇に当てる。

『…言いたい事は分かりますが…言わせません。いや…』

＿＿＿言わせられません。

正面にまわり目を合わせる。

しばらく目を見開くと、諦めたように俺の手首を持ち外す。

「分かった。言わない。…今は、な。」

溜め息交じりの低い声が鼓膜を刺激する。

『…?つまりは…後々暴くと?』

木葉さんは俺の手首を緩く持ったままもう片方の手で頭を掻く。

「んー、ちょいと違う。」

何の事かと考えているとぐいっと手が引かれる。

顔と顔が近付き耳元に木葉さんの口が当たった。

「A、

お前に認めさせるんだよ。”私は女”ってな。」

なんだ、やっぱりバレてるじゃないか。

そんな事を考えている冷静さは今の俺にはなかった。

熱を帯びていく顔、抵抗する左手。何時もより遥かに早く脈を打っていく心臓。

『やれるもんなら…やってみて下さい…ッ』

それでも耐え、気持ちばかりの抵抗をする。

満足したのか、はたまた他の何かがあったのか顔を離し進み出す木葉さん。

あーもう、何なんだよ…調子狂う…

『ちょ、待って下さい！』

目をやると随分進んでいたので慌てて声を掛ける。

振り返った木葉さんは意地悪い顔で言った。

「ん?さっきまで生意気な口叩いてたのに随分と弱気だね?A。」

こんな簡単な言葉にイラついてしまう俺はバカか否か。

嘲笑うように俺の頭を撫でた木葉さんを軽く叩く。

梟谷の部屋に着いていろいろと聞かれた(尋問された)のは言うまでもない。

#####