【名探偵コナン】交通事故で死んだらあの世界に転生して立派な大学生！？ (ページ43)

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file3.邂逅とコナンくん。ver.10 ページ43

Aは実際その場にいた被害者なのだから、そう言うと、「ノン、ノン、ノン」と外国語の講師の真似をすると、「実は観光バスの運転手は、朱莉を見た途端操られたかのように体が制御できなくなったみたいなの」

「Huh!? ……制御が、できなくなった？？」
どこぞの猫ミームのようだと実桜は苦笑いを浮かべた。
え？私を見た瞬間？？と信じられないものを見るかのように、聞くと「うん、その運転手の証言だよ」と答えたので、絶句するしかなかった。

「運転手は普通に運転していただけなのに、あんたを見た瞬間、殺してやるみたいな、憎悪？？を感じたんだって。怖くない……？？普通じゃないっていうことで、呪いだとかそういう情報とか詳しい人に、捜査をお手伝いしてもらってるんだって……それで最近見つかったのが、藁の人形に朱莉の髪の毛を入れて、「きええええ宮橋朱莉は轢かれて死ぬう！！」って言ってる人がいるのを目撃した人もいたみたいでね……。犯人としては、その叫んでる人が犯人候補ってことで、それがほかに犯人がいるってことの証明になったのよ……」

そういう実桜にAはおかしくなったのか、ぼそぼそとひとりごとをつぶやいている。
「――え、やばない……？？みつかってないとか……、こわ――第一……――……制御、不能になること自体が怖……」
「今も？？」

「そうよ、A。あんたを殺した犯人は、見つかっていない。もしかしたら、――一番身近にいる人物(・・・・・・・・・)だったり？？」
そういってにやりと笑う実桜に対し、「やだよお、怖いこと言わないでえ……」と泣きそうな声で言えば、真顔で、「え？？何言ってるの？？この世界もそうじゃん？？」

「あ……、ウン……。ワカッテルケド、コワい、じゃん？？」
そういうと、実桜は「またまたあ～」とからかってくるから、Aは「もうやめてよ～～、神様仏様…お助けください……」と絶叫するのだった。

暫くたち、だいぶ落ち着いたAたちは自宅に戻るべく走り出し、互いの家に繋がる十字路が別れ際に到着した。
「……。今日はありがとう。また明日学校でね、朱莉！！」
「……。うん。」
もう、ひとりにさせないとAはそう決心し、静かにこぶしを握っていると、「あ、いい忘れてたけど、私の今世の名前は、中村(なかむら)美鈴(みれい)だから！！実桜は偽名だから！！」とまくしたてるように言う。