今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:6,136 hit
小｜中｜大
【霊幻】風邪 3 ページ4
「…マスクしろよ 移るぞ」
「…わかった」
彼女はポケットからマスクを出した。
持ってたのか。
「俺が風邪ひいてんの知ってたの？」
「ううん、花粉症用」
「ああ…」
マスクをつけた彼女が、滲む視界に映る。
「…おかゆあるけど、気分じゃない？」
「気分じゃない。置いといてくれ。…ありがとう」
「ん。…それと、新隆。…連絡取れなくてごめんね」
「…」
「最近、返してる時間ないくらい、尋常じゃないくらい、忙しくて」
「…そうか」
「…怒ってる？」
「…別に 怒ってない。」
「…」
目を合わせられず、顔を逆へ向けた。
「…嫌いになった？」
「…いや」
「…別れたかったら、嘘つかないで、」
「…A。」
「何…？」
「そんなに別れたいのか？」
顔を向けた。
顔を横に振る彼女。
ぼんやりする頭でやっと彼女にピントがあった、と思う矢先、彼女の涙に気づいた。
「…泣くなよ、」
「新隆…まだ、好きだよ、私」
よかった。
同じ気持ちだった。
「…俺も好きだよ」
彼女の手が、頬に添えられる。
「…移るぞ」
「いいよ、」
彼女の声が、すぐ近くで聞こえる。
マスク越しにキスをした。
移ってんだろうな、風邪。
わがまま言ってるみたいでごめんな。
治ったら、また一緒に
****
この話、結構イチャイチャちゅっちゅする続きあるんですけど、見たい方がいらっしゃいましたら公開します…………
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あいお。 | 作成日時：2019年2月28日 8時
