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座り込んだ炭治郎君に声をかける。
「炭治郎君…ありが…とう、最後、怒っ…てくれて、小豆に最後まで、一緒にいれ…なくてごめんって」
「伊之助君、には勝負出来なくて…ごめ、んねって。善逸君にはちゃんと、いい人見つける…んだって」
「禰豆子ちゃんに、貴方はと、ても優しい子だ…って伝えて」
「……私は、守れた、だろうか」
私はもう生きて伝えることは、誰かを守ることはできないから。
「Aさん!!…うぅっ、俺は貴方に守られました!!乗客も!伊之助も善逸も禰豆子も!
……俺がもっと強かったら!!っ!!」
「泣かないで…そっか、守れたのか……強くなって炭治郎君。強く、なって、私が守りたかったもの…守って」
「…はいっ…Aさんの思い、絶対繋ぎますから!!」
目に涙を沢山溜めては流す炭治郎君に微笑んだ。
後ろの煉獄さんにこのまま話そうとすると、
私のお腹に刺さった腕は私の方の腕側から崩れていった。
腕が崩れていくお陰で私の身体からは血が大量に流れ始める。
「…あぁ!!血が!!!!Aさん!!」
神様、ありがとう、私に最期の機会をくれて。
「杏寿郎さん…私は貴方の事を、、お慕い申し…て、おり、ます」
私は最高の笑顔を向けて貴方の顔を見た。
「俺もだ…。
Aの事を愛している…これからも、ずっと」
東から刺す眩しい太陽の光に包まれると共に目を閉じた。
最期に見たのは私の、大好きな、あの笑顔だった。
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千春餅(プロフ) - 黒揚羽さん» ありがとうございます!また次回作品を投稿する際はよろしくお願い致します!ありがとうございました!! (2020年11月2日 21時) (レス) id: b2822671a3 (このIDを非表示/違反報告)
千春餅(プロフ) - あさこさん» コメントありがとうございます!絶対結ばれます!笑最後までありがとうございました! (2020年11月2日 21時) (レス) id: b2822671a3 (このIDを非表示/違反報告)
黒揚羽(プロフ) - な、涙が止まらない…来世で結ばれて欲しい(´;ω;`)完結おめでとうございます!これからも応援してます! (2020年11月2日 1時) (レス) id: 86957641b4 (このIDを非表示/違反報告)
あさこ(プロフ) - うわーん涙がとまらない、、、、(´;ω;`)来世で必ず結ばれますように、、、!! (2020年11月1日 22時) (レス) id: 81f776d056 (このIDを非表示/違反報告)
千春餅(プロフ) - 四ツ谷さん» ありがとうございます!最後の展開はこうしようと最初に決めていたのですが、後半になるにつれて「2人とも生きて欲しい」という気持ちが出て来てすごく悩みました。来世で2人とも幸せになってほしいですね…。ありがとうございました!! (2020年11月1日 19時) (レス) id: b2822671a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千春餅 | 作成日時:2020年10月21日 15時