＃第一章…新たな命＃５ ページ7
＊＊＊
「それで、タスク様とはどうですの?」
『えっ…?もう、なんとも無いわよ?』
本日二回目だ、この質問をされるのは。Aはそんな質問をされるのを悟っていたのか、慣れてしまったのか、苦笑いで鈴羽に答える。
「なら……良いですけど…」
Aの心情を理解しているからなのか、傷付くAを見ていられなかったのか、鈴羽は深入りはしなかった。
そんな鈴羽の優しさを受け止めて、Aは楽しい会話を再開する。
『そう言えば、くぐるちゃんは爆君とどうなの?
流石にキスくらいはした?』
「いっ、いえ…っ!えっと…その……、
爆ちゃん奥手だし、なんかずっと一緒に居たから…恋人って感じしないので…」
「あちゃー。」
「まぁ、幼馴染みって分からなくはないわ。」
『ふふっ、爆君照れてるのかも知れないわね。
………………………っ!うッ…!』
またあの吐き気に襲われた。吐きそうなのに吐けない。もどかしい感覚。それに気付いた鈴羽らは、心配そうな眼差しでAを見詰める。
「ミサキっ…!?大丈夫!?」
『だ、大丈夫……、お手洗いに…っ。
あっ………………………!!』
ガクッと膝がなり、テーブルのすぐ近くでAが倒れる。流石に回りの客もAの異変に気付き、騒ぎだしていた。
「人が倒れてるぞ!」
「誰か救急車を呼べ!!」
「ミサキ…!顔色が悪すぎるわ。
風音、店員さんからおてふきを何個か貰って来て!」
「うん!分かった!」
「救急車、20分ほどで来るそうです!」
「ミサキ!!しっかりなさい!」
『っあ……!』
口を抑えながら気持ち悪さに耐えるAの耳には、周りの声が大音量の音楽に聞こえていた。
＊＊＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハルカ - 杏ちゃん、タスクと主人公たちが、幸せに暮らすお話になるように、頑張ってね(*^^*)応援してるよ(*^^*) (2015年5月5日 12時) (
レス) id: e020a9b5b3 (このIDを非表示/違反報告)
杏樹(プロフ) - セブンさん» ありがとーっっ!!!頑張るよ! (2015年5月4日 22時) (レス) id: b9184114f0 (このIDを非表示/違反報告)
セブン - おおぅ怖ぇ…。空音怖ぇ…(・д・||)なんちゅー女だ……。おぉ怖い怖い。話ズレたけど、杏ちゃんガンバ!!!!!!応援しまくるにゃ!!ファイトーッ!!!!! (2015年5月4日 22時) (レス) id: 2b8c9a42df (このIDを非表示/違反報告)
杏樹(プロフ) - おんぷ♪さん» ありがとうございますっっ!!そう言われると嬉しいですっ!!! (2015年5月4日 21時) (レス) id: b9184114f0 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ♪(プロフ) - とても面白いです！続きが楽しみです！ (2015年5月4日 21時) (レス) id: 53b2ef5718 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：天羽杏樹 | 作者ホームページ：http://uranai.
作成日時：2015年4月26日 10時
