耳郎先生！ ページ10
耳郎side
────ありえない。
なんでこのアホの恋愛相談に乗らなきゃならんのだ。雨降ってきたし、最悪過ぎる......。
「なぁー、じろー？」
「聞いてる聞いてる」
ウチは今、Aの席に座って上鳴と向かい合わせになっている。
「俺に勝ち目0じゃん......」
「だからなんでそこで悲観的になんの？」
「だってさぁ」
あーもう、腹立つ。さっきからうじうじしやがって！！さっさと告って引っつけ！！
「アンタの好きな人ってAでいいの？」
ド直球に聞く。こいつ恋愛相談に乗ってって言うくせに、肝心の好きな人の名前を言わない。
「え、A、ちゃん......？」
は？違うの？
特に赤面する様子も見せずに、驚いた表情をする上鳴。と、思っていたが、いきなりぶわあああと顔を朱く染め出した。こいつもAに負けず劣らず初心だな。
「Aが好きってことで話進めるから」
「おっ、おう！」
「つーかさ、アンタさAのことが好きってわかり易いから」
ま、Aは気付いてないケド。と付け足す。
「えっ！俺ってそんなにわかり易いのか！？」
うっそだー！なんてぎゃあぎゃあ喚いてる。ったく、喧しい。
「わかり易すぎ。だって、Aのことだけ"ちゃん"付けじゃん」
そう、こいつはうちのことは"耳郎"って呼ぶ。けど、Aのことだけは"Aちゃん"って呼ぶ。こんぐらい誰でも分かるっつーの。
「......ッ」
それを聞いた上鳴は落ち込んでいる。あからさまっていうぐらいに。今までバレてないとでも思ってたんか......。
「耳郎ッ！いや、耳郎先生！」
「え、気持ち悪い」
「ごめんなさい！Aのこと教えてください！」
落ち込んでいると思っていたら、立ち上がり土下座をする。こいつはプライドというものを持っていないのか？
まあ、男がそこまでするならいっか。
「さっきAが傘持たずに下駄箱に行ったよ」
こいつが落ち込んでいる間にたまたま見えた。多分、傘持ってなかったと思う。上鳴は立って、荷物をまとめて下駄箱へ走っていった。
邪魔しちゃ悪い。
そう思って、うちは暫く教室に残ることを決めた。
30分くらい経った頃。Aと上鳴が相合い傘して帰るのが見えたから、ウチも荷物をまとめ始めた。
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雛(プロフ) - 上鳴勇香さん» はじめまして(^ ^)そう言ってもらえると嬉しいです！これからも精進させていただきますね！ (2018年2月18日 17時) (
レス) id: b31a2b7c08 (このIDを非表示/違反報告)
上鳴勇香 - もうすごくキュンキュンして、やばいですもう上鳴がかわいくて最高です！応援しています！ (2018年2月9日 16時) (レス) id: df69819376 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 麗愛さん» はじめまして(^^) 応援のお言葉を貰えて嬉しいです！これからも精進させていただきますね (2018年2月7日 0時) (レス) id: b31a2b7c08 (このIDを非表示/違反報告)
麗愛 - 上鳴君大好きです！更新がんばってくださいね！ (2017年12月25日 12時) (レス) id: 89d093ef08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛 | 作成日時：2017年9月28日 11時
