雨 ページ6
図書室を出て何気なく窓の外を見た。するとザーザーと雨が降っているではないか！
『うぇえ......傘持ってきたっけ？』
鋭児郎は持ってなさそうだし、そもそも今日は先に帰っちゃっているし......。他の人に頼るのもなあ......。
雨音が聞こえる廊下を1人で歩く。下駄箱に着いたのはいいが、さっきより雨が強くなってる気がする。はぁ、ツイてないな。
仕方ない！濡れて帰るか！ほら、青春っぽいじゃん！？
よし、GO！
靴に履き替えて全力で走ろうとするものの、後ろから誰かに腕を引っ張られた。その所為で思わずバランスを崩してしまう。
『うわあっ！？』
ドサっと倒れ込む。あれ？あんまり痛くない？
なんでか分からない。
ふと、視線を上げると上鳴くんと目が合う。
『......ふぇっ？』
「や、その悪ぃ......」
上鳴くんは悪くないよ！？！？
構図的には、上鳴くんが、立て膝で仰向けになってる私に馬乗りしてる状態。それに私の後頭部がコンクリで強打しないように上鳴くんの左手が受け止めてくれてる。お気遣いありがとうございます！！
「っ......」
『あの......』
「あー！！悪ぃ！！今退くから！！」
そっと優しく私の頭から手を離す。そして私の上から退く。
............
沈黙が重たいッ！！何か話題探さないと！
『上鳴くんはどうしてこんな時間までいたの？』
何気ない質問だ。これならさり気な〜く上鳴くんのこと詳しく知られる！ナイス私！
「あー、じっ............じいちゃんと電話してた！うん！」
なんだろう。その間は
『お祖父さん思いなんですね』
「おう！Aちゃんはいつも通り図書室？」
『はい、そうなんです！図書室出たら雨降ってることに気付いたんですよ』
傘持って無かったのに、と付け足す。
「だからかー......」
ため息混じりに上鳴くんが言う。どういうことだ？
「傘持って無いから走って帰ろうとしてたんだな」
『？ああ、そうです！』
「もー......女の子がそういうことしちゃいけません！」
てしっとチョップをされる。
『えっ、はい！すみません！』
反射的に謝る。
「はぁ......謝らなくていーの！」
チョップしたまんまの手が形を変える。そして頭をわしゃわしゃと撫でられる。
まるで犬を撫でる感じに。
「うし、そんじゃちょっと待っててな」
そう言って雨が降る中、上鳴くんは1人バシャバシャと走って行く。
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雛(プロフ) - 上鳴勇香さん» はじめまして(^ ^)そう言ってもらえると嬉しいです！これからも精進させていただきますね！ (2018年2月18日 17時) (
レス) id: b31a2b7c08 (このIDを非表示/違反報告)
上鳴勇香 - もうすごくキュンキュンして、やばいですもう上鳴がかわいくて最高です！応援しています！ (2018年2月9日 16時) (レス) id: df69819376 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 麗愛さん» はじめまして(^^) 応援のお言葉を貰えて嬉しいです！これからも精進させていただきますね (2018年2月7日 0時) (レス) id: b31a2b7c08 (このIDを非表示/違反報告)
麗愛 - 上鳴君大好きです！更新がんばってくださいね！ (2017年12月25日 12時) (レス) id: 89d093ef08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛 | 作成日時：2017年9月28日 11時
