爆心地は私の部屋 ページ36
鋭児郎とまったりと話してると、鋭児郎の携帯が鳴り出した。
「悪ぃっ、出てもいいか？」
『どぞどぞ〜』
小さい声でサンキュって言われる。そんなの気にしなくていいのに。
今の私は、承諾したことを後悔するなんて知る由もない。
「もしもし、どーした」
相手誰だ？鋭児郎のことだから彼女とかではないだろう。同中の人か？
相手の声全然聞こえないや。
「おー、もう平気っぽいぞ。大分熱も下がってきてるしな」
ん？？？
もしかして私のこと言ってる？？
いやいや、他に熱出してる人いるかもしんないしね。
「さっきプリン食べてたし」
あっ私ですね！つーか、まじで相手誰！？多分クラスメイトだよね？
「そーそー、お前の買ったプリンだぞ」
は？
"お前の買ったプリン"？？
......それって、上鳴くん！？！？
1人で悶悶と考えていると電話中の鋭児郎と目が合った。
私は口パクで
『でんわあいて、かみなりくん？』
と伝える。鋭児郎はニヤ〜っと笑う。なんか嫌な予感しかしない！
「話変わるけどよ、」
え、なに話変わんの？
絶対無いと思うけど猥.談とかはやめてよ？流石にいたたまれないわ。
「上鳴はAのことどう思ってんだ？」
はっ！？！？！？え？？？ちょっ、何爆弾発言しちゃってんの！！？？そういうこと言ったら上鳴くんの迷惑になるでしょ！と言いたいのに咳が邪魔して言えずに終わる。
そうだ。私、病人だったんだ......。
爆心地がこんなにも近いなんて初めてだよ！！
「なるほどなー、じゃあ、また明日な！」
鋭児郎は電話を切った。私はお前の手首切りたい。
『ッ、バカなの！？このバカ！！』
ベッドに腰掛ける私は鋭児郎を叩く。硬化する暇なんて与えないぐらいに休みなく。
「いてっ！おい、やめ、タンマタンマ！」
『次から上鳴くんに合わせる顔がないじゃん！鋭児郎のバカ！』
「悪かったって！上鳴はAのこと"良い子"って思ってるみたい！」
『えっ』
思わず手が止まる。
「良かったな！」
グッと親指を立てる鋭児郎。
『か、上鳴くんは優しいから気を使ってくれてるの！』
「そーかぁ？あ、そろそろ部屋戻るな」
『そーなの。おやすみ』
「おう！おやすみ」
鋭児郎が部屋に戻ると私はベッドに潜り込む。
上鳴くんの"良い子"ってどういうこと！？人として？それとも────
うわああああああああ！！もう、ワケ分かんないよ！！鋭児郎のせいだ！！あのバカ！！
私の寝不足の日々はまだ続きそうだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雛(プロフ) - ねねさん» はじめまして。コメントありがとうございます！そう言われると嬉しい限りです( ；∀；) お話的には結構オチに近付いてきてるのでこれからも更新頑張らせていただきます！ (2017年9月18日 17時) (
レス) id: b31a2b7c08 (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - 最高です！上鳴推しにはたまらんです♪更新楽しみにしています。 (2017年9月18日 3時) (レス) id: 5be3cb0310 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雛 | 作成日時：2017年8月17日 0時
