タメ口と距離 ページ30
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気付いたら自分の部屋だった。
家に着いて、夜ご飯食べて お風呂も入って、歯も磨いた。あとはもう寝るだけだ。なのに寝れない。
え、どういうこと？上鳴くんはタメ口の方がいいの？
さっきからそのことしか考えてない。駅までの道のり、上鳴くんと何話してたか記憶にない。
携帯でもいじってれば眠くなるはずだと思い、その辺に放置してあった携帯を用もなく触る。
ん？鋭児郎からLINE届いてる。
鋭児郎英語の文法教えてください!頼む!!
幼馴染みからのLINE。鋭児郎に勉強を教えるのはテスト前の日課だ。断る理由もないから勿論、OKする。それに誰かと話してたらあのことを考えなくて済むかも。なんて思い私は鋭児郎の窓を叩く。
「わりーな、A」
『大丈夫。で、どこが分かんないの？』
漢らしさ全開！な部屋に入り、床に座る。机の上には英語の教科書やらプリントが丁寧とは言えないが、まとめて置いてある。
「えっとな、ここの問12がどーやっても分かんねえんだ」
問題を見てみる。応用を2つ掛け合わせた問題だ。ノートにはこの問題に何回も挑戦した跡がある。
分かるか？と不安げに私を見る鋭児郎。大丈夫だよ。
『よし、分かった』
「よっしゃ！！」
さっきまで見せてた不安げな表情が吹き飛んで笑顔になる。小さい時から変わらない笑顔。
『任せて！』
「頼んます！」
「できたー！」
解説が終わり、鋭児郎は問12を解き終えた。
その後、他の分からない問題を私が解説して、鋭児郎が解いていく。かれこれ1時間くらい経った。
「お詫びに明日の昼奢るな」
ニカッと笑う。
それはそれで嬉しいけど
『えっとね、ちょっと話があるの』
「ん？なんだ」
この場には上鳴くんは居ないって分かってるのに声を潜める。
『......タメ口って嬉しいもんなの？』
「え、いやフツーに嬉しいもんだろ」
『嬉しいもんなの！？』
「嬉しいもんだろ？」
さらっと言うもんだから2回聞いてしまった。
「丁寧語だとなーんか距離を感じちまうなあ」
腕を組みながら答える。
「だからさ上鳴にもタメ口でいいんじゃね？」
『いいの？』
「いいと思うぜ。だって上鳴もそう言ってたんだろ」
『うんまあ......ってなんで知ってんの！？』
「あ、やべ。あーまあ、LINEで聞いてさ」
口元を手で覆い気まずそうに答える。
『そういうことね』
だからタメ口でいけって言ったんか。
やっぱりタメ口のほうがいいんだ。
そんな簡単にはいかないけど距離を縮める為に頑張ろう！
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雛(プロフ) - ねねさん» はじめまして。コメントありがとうございます！そう言われると嬉しい限りです( ；∀；) お話的には結構オチに近付いてきてるのでこれからも更新頑張らせていただきます！ (2017年9月18日 17時) (
レス) id: b31a2b7c08 (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - 最高です！上鳴推しにはたまらんです♪更新楽しみにしています。 (2017年9月18日 3時) (レス) id: 5be3cb0310 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛 | 作成日時：2017年8月17日 0時
