無防備 ページ17
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「じゃ、俺はもう本戦行くな」
『......っはい！頑張ってください！』
上鳴くんは歩き出し、私はその後ろ姿をただ呆然と見ていた。上鳴くんの姿が見えなくなってから私はその場にしゃがみ込んだ。
『ぅうああ〜〜〜っ！あんな不意打ちで頭撫でるのはずるい......それに急に呼び捨てでってほんとにずるいよ...』
普段はAちゃんって呼ぶのに......。
それに小さい声で
「──無防備すぎんだろ」
ってどういうこと！？！？確かに、お腹丸出しで防御力皆無だけど！！百ちゃん騙してたけどもしかして、チアガール衣装嫌だったの！？いや、私だったからダメだったの！？ああもう、訳わかんない！！...そろそろ着替えて本戦見に行こ。
私はみんなのもとへ足を運ぶ。
なんでか"どんまいコール"があちこちから聞こえる。
「おーい、こっちこっち！隣空いてるよ」
私に気付いた透ちゃんが手招きする。透ちゃんの隣に座らせてもらう。
「今、瀬呂くんと轟くんの試合が終わったところなんだよ」
『そうなんですね』
良かった。上鳴くんの試合はまだ始まってないんだ。さっきの私のせいで集中力無くなったりしてたらどうしよう。
「瀬呂くんと轟くんの試合面白かったよ！轟くんの氷のやつめっちゃ強かった！」
『この"どんまいコール"って瀬呂くんに対してのやつですか？』
「そうそう！瀬呂くんが氷でぶわー！って凍らされたの」
「……スパーキングキリングボーイ！上鳴電気！！」
『っ！！』
プレゼント・マイクの言葉に反応する。
私の右隣の三奈ちゃんがニヤニヤしてこっちを見ている。
「反応したね」
左隣の透ちゃんは、甘酸っぱ〜いと言う。
『っ！もう、その話はやめましょう......』
恥ずかしくなる。それに、さっきのことを思い出して試合観戦どころじゃなくなっちゃうよ。
「
上鳴くんが対戦相手に言う。
「多分この勝負一瞬で終わっから」
そして上鳴くんが無差別放電130万ボルトを放つ。が、対戦相手のツルがにょきにょき伸びて上鳴くんを捉える。
試合終了し、三奈ちゃんが
「瞬殺だったね」
「瀬呂くんと轟くんの時より早く終わったんじゃないかな？」
「瞬殺ね、上鳴ちゃん」
「Aと似た感じの個性？」
『っぽいですね』
......上鳴くんもあんな風に女の人に拘束されちゃってるから、無防備じゃん。
なんて言葉は私の胸の中に秘めておいた。
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雛(プロフ) - ねねさん» はじめまして。コメントありがとうございます！そう言われると嬉しい限りです( ；∀；) お話的には結構オチに近付いてきてるのでこれからも更新頑張らせていただきます！ (2017年9月18日 17時) (
レス) id: b31a2b7c08 (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - 最高です！上鳴推しにはたまらんです♪更新楽しみにしています。 (2017年9月18日 3時) (レス) id: 5be3cb0310 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛 | 作成日時：2017年8月17日 0時
