第35話 ページ38
少し不快な表現がございます。
【楽】
ご飯を食べていよいよ作戦に移る。
洸希「じゃあ玲於くんから。俺は最後でいい。」
と密かに玲於くんに麻酔を渡し
洸希「3秒押して。」
とだけ言い玲於くんは風呂場まで行った。
洸希「成功しますように……」
1番成功を願ってたのは洸希だったのかな。
支配者に縛られてみんなと素直に喜べることってあんま無かったし、縛られてても俺たちの事大切に思ってたんだよね。
ありがとう。
なんて素直じゃない俺はそんな言葉口から出せなくて。
いつの間にか耳に包帯を付けた玲於くんが帰ってきていた。
その後は毅くん、ジャンくん、颯くん、壮吾、彪馬、和哉と順番に風呂に入っては耳を切る行為を繰り返して…
和哉「行ってこい。」
いよいよ俺の番。
和哉から渡された麻酔をそっと受け取り風呂場へいく。
風呂場に入り麻酔を耳に当てる。
グッと注射器を押し麻酔が中に入っていくのが分かる。
楽「2…3！」
３秒経って注射器を離す。
やっぱりちゃんと麻酔の量が減っている。
き、切ろう。
そう思いナイフを耳に当てる。
グッと押してみると
楽「……痛くない。」
麻酔って凄いんだなと改めて思う。
感覚がないから分からないけどナイフがどんどん下に降りていく。
鏡を見てみればもう半分まで切れていた。
ナイフを持つ手は真っ赤。
これみんな体験したんだ……
凄いな。
ポトッ
もう切れたんだ。
耳を触ってみると本当に無くなってる。
下に落ちた耳を取って麻酔が効いている間に耳の血を洗い流しお風呂に入る。
我ながら頑張った。
よし、包帯を巻いて風呂から出る。
洸希……かな。
1番血を見るとダメな洸希。
正直言うと俺が入る前にも血はところどころ付いていた。
洸希「じゃあ行ってくる。」
そう言って風呂場に行った洸希の背中は
前とは違う漢だった。
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作者名：ルテラ | 作成日時：2019年1月27日 9時
