第22話 ページ25
【壮吾】
言えればいいな。
みんなに全てを打ち明けたい。
こんなに苦しくなるのは
皆のことを信頼してないのかな。
なんて自分と自分の気持ちを疑う。
あの時彪馬に言えたらよかったかな
ジャンくんに言えたらよかったかな
みんなから疑われた時言えればこんな思いしなくてよかったかな
昔からそう。
俺はいつでも一人で抱え込む癖があると言う。
それが自分で分かってないんだ
それに腹が立つ
俺がみんなの事をよく知っているように
みんなも俺の事を俺以上に知っているのかな。
そんな事を思いつつも学校で聞いた事を思い出す。
やっぱり反対なのかな
この事実を知っているのは彪馬と俺だけで
あいつが支配者と繋がってるなんて言えるわけないよ。
けど言わないといつまで経ってもみんながみんなを疑い続ける。
？「…もしかして誰かがアイツに言った？」
？「俺は反対。」
あんな事言っといて自分だなんてw
サイテーにも程があるよ。
ねぇ、洸希。
気付いてる？
みんなが風呂場で言った洸希の思い。
みんな聞いてたんだよ。
支配者に通達してた事とか
本当は計画立てたいとか。
けどお前はアイツに支配されかけてるんだろ？
それを俺らが解いてやるから。
心の膜は氷のように冷たい。
だからこそ人の温もりとやらで溶かしてあげる。
それが人と人の作り方だ。
いつしか和哉が言ってた言葉。俺は忘れてない。
洸希だって聞いてたでしょ？
人の話を忘れるほど悪になってないと心から願うよ。
待っててね。洸希。
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作者名：ルテラ | 作成日時：2019年1月27日 9時
