第1話 ページ3
【玲於】
毅「それじゃあ、頂きます。」
全員「頂きます。」
みんなの声と共にお皿の音やフォークの音。
いろんな音が聞こえてくる。
この1面コンクリートの部屋で。
あぐらをかいて食べる。
いつの間にか当たり前に感じていた。
出掛ける時もGPSを付けられ
学校でもいつも監視。
俺らには自由が無い。
それを
いつもの事だと今日も思う。
彪馬「……玲於くん？」
心配そうな顔で名前を呼ぶ彪馬。
まだこの子達にはわからない。
分かってはいけない。
知ってしまったら悲しくなると思うから。
お母さんなんていない。
ましてやお父さんなんて。
居るのは仲間。
でも仲間だという認識ではない者もいる。
和哉「……。」
悲しそうに1人の顔を眺める和哉。
その目線の先には─────
壮吾「今日はカレー…華麗なダンスでカレーを作る…」
壮吾。
和哉と楽は2年前にここにやってきた。
正確に言えば俺らが学校から帰ってきた時に既に居た。
その時和哉は壮吾に“一目惚れ”というものをした。
でも壮吾は
壮吾「いいでしょ？華麗なダンスでカレーを作る！」
洸希「なんだよつまんねぇー」
壮吾「えぇ！酷い！ねぇ？和哉！いいでしょ？僕のダジャレ。」
和哉「え…あ…いいと思う…よ。」
壮吾「ほーらー！和哉が言ってるんだから間違いない！」
彪馬「どうだかねぇー」
こんな風に何も分からずに和哉に話を振る。
和哉は壮吾に話を振られただけで頬を赤くしてしまう。
でもそんな所まで壮吾は見てなくて。
何だか寂しそうに感じた。
毅「じゃあご馳走様でした！」
全員「ご馳走様でした！」
ジャン「はいみなさーんお皿ここに入れてくださいねー♡♡」
毅「きもちわりぃ！」
ジャン「な！そんなこと言わなくたっていいじゃないのよー♡」
洸希「いやまじ気持ちわりぃ！」
楽「ジャンくん……((引」
颯「ちょっとジャン！楽が引いてるからw」
でも
俺達は
いつも仲良しです。
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作者名：ルテラ | 作成日時：2019年1月27日 9時
