第11話 ページ14
【ジャン】
楽の姿はあまりにも酷くて。
いまさっきまで期待してた自分が馬鹿だった。
玲於「何された？」
楽「いきなり口を抑えられて、ｸﾞｽｯ､
部屋に戻ってきたと思ったら、ﾋｯｸ､
いろんなことされて…」
玲於「怖かったよね。
ごめんね。」
お母さんのように暖かく、優しく楽を包み込む玲於は
本当のお母さんみたいで。
思い出して泣いてしまった楽はまた涙でぐちゃぐちゃの顔が
もっと歪む。
やっぱり、最年少にやらせたのがダメだったんだ。
颯「これ、サンダーには言わない方が…。」
毅「うん。ちょっと刺激が強すぎる。」
確かに。
いつも仲良くしているあの4人がこんな楽の姿を見たら
恐らく壊れるだろう。
和哉が1番。
玲於「和哉は多分俺のせいで。って責めると思う。」
ジャン「俺も今同じこと言おうと思ってた。」
颯「それほんと？」
ジャン「ほんと。」
ファイヤーで話しているとドアの方から声が聞こえた。
彪馬「ファイヤー？？
入ってもいい？」
彪馬…。
彪馬がこの姿を見たらどうなるんだろうか。
この建物の中では姉妹と言われている2人。
いつも一緒で趣味も合って、
彪馬は楽が居ないとダメなんだろう。
玲於「どうする。」
毅「ごめん。4人で話したいことがあって。」
彪馬「そっか。」
毅が話すと
少し寂しそうな声をして戻って行った。
洸希「楽は？」
ジャン「ここで寝てる。」
壮吾「会っちゃダメかな。」
和哉「……。」
俺、まずいこと言ったな。
ここで寝てるなんて言ったら彪馬が飛び付いてくる。
彪馬「そこで寝てるの！？」
ほら。
玲於「後にしてくれないか。」
少し苛立った声で放った玲於の言葉で
サンダー「分かった。」
とドアの方から音がしなくなった。
楽「俺、みんなに会いたい。」
毅「今の楽はダメ。
ちょっとの間ファイヤーの近くにいて。」
まだ回復も何もしていない楽は少し痩せ細ったように見えた。
しばらく楽の気分を上げるために話をしていたら
アラームの音が。
玲於「ご飯が届いたのかも、
楽、ちょっと行ってくるね。」
と寝室を後にした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ルテラ | 作成日時：2019年1月27日 9時
