1 今の力は ページ10
〜数時間後〜
『はぁ...せっかくの機会を逃した...』
「ねぇねぇ、何してるの?」
『っ?!あぁ...なんでもないですよ。』
「...僕はタコじゃないから心は読めない
けどさ、感じ取れるものがあるんだよ。」
『...そうですか。』
「僕が言いたいのはひとつ...」
『ひとつ、なんですか?』
「...抱えすぎないでね。」
『え?』
「これから寒くなるから早めに家の中
入るんだよ〜?!それじゃあね!」
...走っていってしまった...あいつにも、
こんな言葉を貰ったことはない。はぁ、
さっきのこと、今度謝ろうかな...
『さて、本当に冷え込んできたし、
家に上がらせてもらうとするかな。』
〜家の中〜
〜ガチャ
「あ、おかえり〜!」
『ただい、ま...?』
「大丈夫?外、寒くなかった?」
『は、はい。大丈夫でしたけど...』
なんだよこの接し方...確かに相手から
情報を聞くときは便利だな...
「ならよかった!あ、これからメンバーが
帰ってくるけどまぁ気にしないでね!」
『はい...?』
「あ〜僕は何しようかな〜...」
『......』
「あ、そうだ!」
『ど、どうしたんですか?』
「僕のこと、キラーって呼んでね!
それだけだから!」
『わ、わかりました...』
「それから、敬語も外してくれると僕は
嬉しいんだけどな〜...?」
『...キラーだけの時は外す』
「わ〜いやったぁ!!」
キラーは...__に似ている。あいつの
ことは嫌いだが、頼れることは確かだ。
だから、敬語を外してみた...
『なぁ、キラー?』
「どうしたの?」
『なんで...なんで俺に優しくする?』
「え、なんでって...仲間だから。」
『仲間だからってキラーは助けるのか?』
「いや、まぁ...例外もいるけど...」
『けど?』
「近くにいる、大切な仲間を助けるのに
理由なんて必要なのかな?」
『...だとしたら、理由はいらないな。』
「えへへ、やっぱりそうだよね!
あ、君の名前は?聞き忘れてたからさ!」
『俺はA。これからよろしくな。』
「よろしくね、A!」
こいつは、思っていたより人情深い奴だ。
まさかあんな回答をしてくるとは...
本当に__にそっくりだ...
〜ガチャ
「あ、帰ってきた。おかえり〜」
『あ、おかえりなさい...?』
「お〜仲良くなったらしいなぁ?」
「うわ、誰こいつ...」
「早く飯食おうぜ〜」
「うっわ先輩また何か持ってきた...」
あ、結構いる。しかも全員____が高い。
用心するに越したことはないようだな...
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