ボロボロ少女は優しい子2

59話 ページ12

「ふむ、入間様より先に帰えるなどあってはならない、どうしたものか」

「しりとりでもする？」

「んな事するか」

『…いいと思うけどな……しりとり』

「よっしゃ！」

「ぐぅ……」

仕方あるまいと了解したアスモデウス
誰から始めよう…

「しりとり！」

あ、もう始まるんだね
アスモデウスは言い出しそうに無いし
次は私か…
アスモデウスが言いたそうな事を言わせたいな……

『……理解』

そうゆうとアスモデウスはパッとなって
胸を張りながら

「入間様!!」

と、
思った通りの回答
以外にわかりやすいのかもしれない

「うーん……マミー！」

ミか……
その時、アスモデウスに「い」で終わる言葉だけを言い続けたらどうなるのか気になった
魔界の知識に自信のあるアスモデウスなら余裕かもしれないけど…

『…未定』

「医者」

「かぶとむし！」『視界』「犬」「塗り絵！」『エイ』「胃」……………

どんどん続く
位置、意味、色、家、磯……
とうとう60週目に差し掛かる時

『名高い』

「ま、また「い」か!?い……い〜…」

「あれれ〜アズアズ分かんないの〜？」

「はぁ!?分かるわ！」

クララが付けた回答制限時間は刻々とせまる

「むむ……む……はっ！イージー!!」

「オー！」

『おー…』

まさか自分の下の名前が出るとは思わなくて
クララと一緒の声が出てしまった

「じゃぁ「じ」だね！えっと〜じぃじ！」

一度は、また「い」で終わる言葉をしようとしたけど
先程あんなに「絞り出した！」みたいな言い方だったし
時間もたって疲れたこともあり…

『………時間』

「負けたな…」(ほっ)

「あはは！次何する？」

次は………あれ
さっきの「時間」で思い出した
入間が異様に遅い
3人とはいえ60週となればかなり経ってるはずなのに

『入間が…遅い』

「そういえば……」

「見に行こうよー！」

段々と不安になりつつあったので
入間の友人だと言って、くろむさんの楽屋を教えてもらい
足速に向うと……

「くろむちゃんが熱を……！」

「そんな…まだ夜ライブも残ってるのに！」

「入間とゆう少年が一緒にいたらしいけど…」

スタッフの方達がドアの前で慌てふためいてる
楽屋のドアが空いていたので
3人で覗いてみると

入間は誰が寝込んでいる所の側にに立ってた
すると

「入間ちーどーしたのー？」

クララが楽屋に入ってしまった
勝手に入ったら…

「皆…」

それに気づいた入間は手招きをする
その表情は何処か悔しそうだ

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