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その時、六人で支えていた聖剣に、"もう一人の手"がそっと添えられた。


大きくて、温かく包み込んでくれるその手が、滑り落ちる聖剣をしっかりと受け止めてくれた。
その温もりで、仁人達の目からは、涙が溢れ出す。

瑞生「まったく…君ってやつは…」

柔太朗「おいしいところで…」

琉弥「そうこなくっちゃね…」

舜太「うぅう…良かった…」

太智「ったく…遅せえんだよ…!!」


六人の目の前で、ボロボロになった桃色のローブが静かに風に揺れていた。


「"ヒーロー"は遅れてくるもんだろ?」


仁人「ふふ…この馬鹿…!遅すぎだ!」

そして、仁人のその言葉で、彼はにっこりと仲間達に微笑みかけた。

勇斗「悪い悪い!さあ…!!積もる話は後回し!!気合い入れろよ?!皆でいこうぜ!!!」

仁人「ああ!!もう、何も怖いものなんてない!!ゆくぞ!!皆で!!一緒に!!!」



『チェストオオオオオオオ!!!!!!!』



世界中の人々の煌きを背負った七人の勇者の叫びが、思いが、煌きが、暗黒の波動を吹き飛ばし、プライドの体を突き抜けていく。

プライド「何なんだこの力は…?!これが…勇者の力…?!これが…人間の価値…これが…慈愛の心…」

聖剣から放たれる煌きが、黒い雷を薙ぎ払い、そのすべてを包み込む。
そして、その煌きはプライドの体と、空に立ち込める暗雲を真っ二つに切り裂いた。

プライド「な、なんだと…。この…俺が…こんな…人間なんぞに…」


心…願い…夢…希望…勇気…愛…


あぁ…俺は…こんなものに負けるのか…


こんな…不確かな…ちっぽけなものに…


だが覚えておけ勇者ども…


七つの大罪が消えても…人間の罪は…永遠に消えることはないということを…


七色の煌きに包まれ、プライドの体は黒い煙となって、世界を包んでいた暗雲と共に消えていった―








 
 

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設定タグ:M!LK , 勇者   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年12月14日 18時

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