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仁人「聖剣にヒビが…?!」
ヒビはだんだんと大きくなり、煌きが漏れ出していく。
やがて、その重みで、聖剣が徐々に下に下がっていく。
プライド「もう諦めろ!!限界をすでに超えているお前たちに、もはや勝ち目などない!!!やはり最後に笑うのは、この俺だ!!!」
仁人「絶対に…絶対に最後まで諦めるものか…!それに…私達だって…報われたいよな…。最後に…皆で笑っていたいよな…。なぁ、そうだろ…?!」
別に誰かに褒められたいわけじゃない。
認めてもらいたいわけじゃない。
だけど、ここまで戦ってきたことや、傷ついてきたことを無駄にしたくはない。
わがままで、子供っぽいって思うかもしれないけれど、彼らだって人間だ。
少しぐらい、今までの戦いや努力が報われたいと思たって、いいじゃないか。
笑っていたいって思ったっていいじゃないか。
柔太朗「当たり前だ…!」
瑞生「当たり前じゃないか…!」
舜太「当たり前やん…!」
琉弥「当たり前だよ…!」
太智「当たり前じゃん…!」
仁人「頼む…!聖剣よ!!最後まで持ちこたえてくれ!!私たちに、この世界を…人々を守る力を与えてくれ!!!」
しかし、聖剣のヒビは更に大きくなり、仁人達の腕は裂けてすでに痛みすら感じない。
ほとんど気力だけで持ちこたえている状態だ。
プライド「罪深き人間よ!!!これで終わりだああああ!!!」
プライドが叫ぶと、下半身に浮かび上がるグラトニー、エンビー、スロース、ラースの目が一斉に開き、激しい閃光が勇者達の足元を粉々に吹き飛ばしていく。
足場が崩れていき、勇者達の支えまでも無くなって、六人の勇者はバランスを大きく崩した。
そして、バランスを失った六人の彼らの手から聖剣が滑り落ちて―
仁人「…!しまっ―」
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年12月14日 18時