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仁人「うっ…」
吹き飛んだ右肩を押さえながら、仁人が目を覚ました。
残りの勇者もどうにか目を覚まし、ゆっくりと立ち上がる。
プライド「おのれ…何なんだ…一体…人間め…!!何故何度も何度も立ち上がる?!」
仁人「この世界を…人間を…未来を…守るためだ…!」
プライド「ぐっ…そんなことの為に…俺の邪魔を…」
太智「悪いな…俺にも聞こえた…あの人の声が…。これが、愛の力ってやつさ…!」
プライド「ふざけやがって…!!裏切り者にも罰を与える!!!」
そう言ってプライドは自らの手でラストの顔を叩き潰した。
そこからどす黒い血が噴き出る。
太智「お、お前…!!!」
プライド「そして、グリード…お前も、勇者共々あの世に送ってやろう…!!」
グリードは琉弥の手に巻き付けていた触手を戻すと、素早い動きで勇者たちの前に飛び出した。
琉弥「シリマル駄目だよ!!危ない!!!」
シリマル「リュウビ、ゴメンネ。デモ、シリマルヲ、サイゴマデ、トモダチッテイッテクレテ…ホントウニ、アリガトウ!!」
プライドの放った黒い波動弾を飲み込むように、グリードは口を大きく広げた。
波動を全て飲み込んだグリードは、その場で大爆発を起こし、跡形もなく吹き飛んだ。
プライド「馬鹿め、作り物の分際で」
琉弥「シリマル…俺の方こそ…ありがとう…」
琉弥は、ローブの袖で涙を拭い、まだ手に残っているシリマルの温かさを噛みしめるように手を握ると、自分の勇者の印を見つめた。
やがてその印が光り輝きだす。
それは琉弥だけじゃない。
ラストとグリードの慈愛の心を受け、勇者達の印が、一斉に輝きだす。
プライド「そんなことで、強くなったつもりか?」
仁人「あぁ。私たちは、お前よりも強い…!」
プライド「傲慢だ」
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年12月14日 18時