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プライド「ふん。これで分かっただろう？お前らのやってきたことはすべて無に帰す。お前たちは死に、この世界も人間も滅びる。そして、罪のない新たな世界へと生まれ変わるのだ」
仁人「そんなこと…させない…！」
プライド「なぜお前達はそれほどまでにこの世界を、人間を救おうとする？考えてもみろ。人間がこの世界に対して何をしているのか。繁栄する為に、環境を破壊し、他の生き物を平気で殺し、食物を無駄にし、そして、人間同士で争い合う。こんな愚かで罪深い生物を何故守ろうとする？」
罪を抱えて生きている人間の存在する意味は何なのだろうか。
仁人は、この旅でずっとそれを考えてきた。
でも、これといった答えは出なかった。
人間が生きていくためには、他の命を犠牲にし、新たな命を生み出すには、欲望や性 欲が付きまとう。
時に争い、時に競い合い、人間は多くの罪を重ねて生きてきた。
罪はないなんていうことを言ってくれる人は、きっと優しいんだろうが、多分それは人間の傲慢だ。
でもただ、一つ。
きっと人間に素晴らしい何かがあるとするならば、それは―。
仁人「例え…人間が罪深い存在だっとしても…それが人間なんだ…。それが私達人間なんだよ…！」
プライド「ふん、開き直りか？ならば、人間の価値とは何だ」
仁人「人間の価値…それは…他の誰かを慈しみ…愛することができることだ…」
「大切な者のために、命を懸けることができる…」
柔太朗「……」
舜太「……」
瑞生「……」
「愛する者のために、自分を犠牲にできる…」
琉弥「……」
太智「……」
仁人「それが…それこそが…人間の価値だ…」
プライド「ふ、ふははは！！！笑わせるな人間！！そんなものに何の価値がある？！そんなもので罪がなくなるとでもいうのか！」
仁人「違うな…。罪は消えない…。そんなことお前が一番知っているはずだろう…。人間が罪を認め、それを乗り越えようとしたとき、そこに慈愛の心が生まれるんだ…。それが、人間の強さだ…！」
プライド「…ならば、試してみるがいい！！その慈愛の心とやらで！！この七つの大罪を罰してみよ！！！」
すると急に、怠けていた体に自由が戻ってきた。
しかし、それと同時に裁きの雷が仁人達に無数に襲い掛かる。
逃げる暇もなく、その黒い雷撃は勇者達を直撃していった。
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年12月14日 18時
