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勇者達の前に現れたそれは、以前よりも更に不気味で禍々しいオーラに身を包み、その表情は怒りに満ちている。
瑞生「舜太にやられたはずの体が…!」
舜太の決死の攻撃により失われたはずのその左半身は、すでに元のように再生されていたが、色は真っ黒に染まり、筋繊維がむき出しになっている。
そのアンバランスさが、余計に不気味さを醸し出している。
プライド「おのれ勇者ども…俺の計画を…よくも…よくもおおおおお!!!」
仁人達の活躍で、南の国との戦争は阻止された。
プライドが企てた計画は、それによって瓦解。
そして、その怒りに同調するかのように、空から降り注ぐ雷は激しさを増し、辺りを破壊していく。
柔太朗「この雷撃は…やはりプライドによるものか…!」
プライド「…その通りだ…。これこそ俺の真の力。裁きの雷で、罪を全て浄化する…七つの大罪の力そのものだ!!」
太智「今すぐこれを止めろよ!!」
プライド「馬鹿め…。こうなった以上、この裁きはもはや俺ですら止められん。全ての罪を裁くまで、これが止まることはない!!!」
神の結界に無数の雷撃がほとばしり、神は顔をしかめた。
神「お主ら、下がっておるのじゃ…!!」
そう言うと、神は残った右腕を一振り。
すると、見る見るうちに結界が小さくなり、仁人達勇者の周りだけに結界が張り廻らされる。
仁人「神!何してるんだ!!」
結界の外に出た神は、勇者たちの方を振り返ると、少しだけ微笑み、またプライドの方をにらみつけた。
仁人も外に出ようと結界に触れるが、まるで分厚い壁がそこにあるかのように見えない壁に阻まれて、外に出ることができない。
仁人「くそ…!!」
神「やはり、お主はわしがきっちり決着をつけねばならんな…」
プライド「お前は…随分久しぶりではないか…。"
神「その名で呼ばれるのはいつぶりじゃ…」
両者互いに睨みつけあい、間合いを取る。
プライド「だが、驕るなよ。お前に以前ほどの神力は感じない。まるで残りカスの老いぼれに興味はない…。そこの罪深き勇者どもに裁きを与える時間だ。どけ!!」
黒いオーラが巨大な弾丸となって神に襲い掛かった。
しかし、神が右腕を一振りすると、そのオーラはまるで霞のごとく雲散霧消した。
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年12月14日 18時