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神「実はのぉ。あの一件で遂にわしも天界から追い出されてしもうたのじゃ…。その際色々あっての、その時に神の力はほとんど失ってしもうた…」
瑞生「それって…。僕を生き返らせるためだよね…。その方法を仁人達に教えたから…。僕のせいで…」
暗い表情を浮かべる瑞生に、神は優しく微笑みかける。
神「何を言っておるんじゃ。お主のせいではない。全てわし一人が行った罪じゃ。そして、それ相応の罰が下ったまで。それにの、わしは何一つ後悔はしておらんのじゃ…。お主らの顔をまたこうやって見られたんじゃから…」
神は穏やかな表情で勇者たちを再び見回した。
神「そう言えば、勇斗の姿が見えんが…」
仁人「…それが…」
仁人は、勇斗の消息について、神に話して聞かせた。
神「そうか…。じゃが、案ずるでない…。あいつのことじゃ…。きっと無事じゃよ…」
神にも勇斗の居場所はわからないようだ。
しかし、この神はいい加減だが嘘はつかない…。
きっと、勇斗は神の言う通り、どこかで無事でいるに違いない…。
今はそう信じるしかない。
神「それにしても…、お主らには計り知れないほど辛い思いをさせてしまったのお…。本来ならば七つの大罪はわしら神が決着をつけるべきじゃったのに…。わしらが"生み出した"、奴らを…」
仁人「…?ど、どういう意味だそれ?神が…七つの大罪を生み出した…?」
神「七つの大罪、それはすなわち神が人間に罰を与えるために生み出した存在なのじゃ…。わしらの忠告も聞かず、罪を犯し続ける人間に裁きを与えるために…」
人間を罪に誘い、地獄へ落とす者。
その実態は、人間に罪の重さを思い知らせ、地獄へ落とし罰を与える、神の裁きそのもの―。
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年12月14日 18時