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白い光に導かれるかのように、三人は崩壊した川辺の道をひた走る。
柔太朗「一体この光は何なんだ?それに、この光…あの雷を全く寄せ付けてない…」
そうなのだ。
光の向こう側では雷が激しく落雷しているが、この光の上には雷が落ちてこない。
太智「お、おい!!あそこ!!」
太智が指差した先、そこに誰かが倒れているのが見える。
仁人「あれは…!!!」
そこで仁人達を待っていたのは、地面に倒れこむ瑞生の姿だった。
仁人「み、瑞生!!!」
急いで駆け寄り、その体を抱き起す。
体中に傷を負ってはいるが、気を失っているだけのようだ。
柔太朗「こっちに舜太と琉弥もいるぞ!」
少し離れた場所で、舜太と琉弥が倒れているのが見えた。
二人も同じように気を失っている様だ。
仁人「おい瑞生!!」
瑞生「う…」
すると、瑞生が意識を取り戻し、仁人の腕の中から起き上がった。
仁人「瑞生!!大丈夫か?!一体何があった?!」
瑞生「じ、仁人…!!やっぱり、戻ってきた…」
太智「あぁ!俺たち今さっき南の国から戻ってきたんだ!」
瑞生「太智…それに柔太朗も…!君たちがここにいるってことは…戦争は…」
柔太朗「あぁ。もう大丈夫だ」
瑞生「そっか…。そんなに傷だらけで…。また…無茶したんだろ…?」
仁人「それは、お互い様だろ…」
仁人と瑞生の目には涙が浮かんでいた。
瑞生「でも、ごめん…。僕らは…結局勇斗を見つけることができなかった…。そうこうしてるうちにこの雷に…。あれ…」
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年12月14日 18時