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どこまで落ちてきたのだろうか。
湿っぽくて、嫌なにおいがする。
幸い、ぼんやりと明るいおかげで視界は保たれているが、一体ここはどの辺なんだろうか。
奥の方は暗くて何も見えない。

太智「痛てて…ったく仁人のやつ、何も突き落とさなくっても…」

頭を押さえながら太智は自分が落ちてきた縦穴を見上げた。
外の光が小さく見える。
そしてその光だけが自分たちの足元を照らしていた。

柔太朗「仁人は俺達を守ってくれたんだぞ。そんな言い方するな」

太智「わ、わかってるよ!」

太智の声が反響して幾重(いくえ)にも重なって聞こえる。

柔太朗「……」

太智「それにしても、ここどこなんだ?王宮の地下かな?」

柔太朗「あまり見回さないほうがいい」

柔太朗はそう言って自分の服の土埃(つちぼこり)を払っていた。
そう言われると見回したくなるのが、太智だ。

太智「ひいいっ?!」

目を()らしてよく見てみると、太智は自分の足元に"あるもの"が転がっているのが見えて、恐怖の悲鳴を上げて柔太朗の腕に抱き付いた。
 
柔太朗「はぁ…。だから言ったんだ」

足元に転がっていたのは、人の頭蓋骨(ずがいこつ)
しかも一つだけじゃない。
その辺にゴロゴロと白骨化した遺体が転がっているではないか。

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設定タグ:M!LK , 勇者   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年11月18日 16時

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