M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part7 (ページ32)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:10,425 hit

ページページ32

太智「ば？！お前何やってるんだよ！！」

側近「な、なんてこと…！！」

さすがの太智にも、とんでもないことをしでかしたということがわかるほど、柔太朗はとんでもないことをしでかした。
一国の王を殺そうとするなど、これ以上事態がややこしくなるだけなのに。

国王の着ていた服は真っ二つに切り裂かれ、服の中身が飛び出していく。
しかし、それは人間の肌というには少し異質であった。

側近「な、なんですのこれは…？！こ、国王様…？！」

黒い、全長約20センチメートルほどの球体がいくつも重なり合い、それが人の形を形成していた。

太智「これって！あのシリ…じゃなかった！グリードにそっくりじゃんか！！」

柔太朗「やはりそうか…そういうことか…すでにこの国の国王はあのプライドとかいうやつに…」

側近「何ですのこれは？！国王はどうなって？！」

柔太朗「ずっと一緒におられて、お気付きになっていなかったんですか？すでに国王はこの七つの大罪によって成り代わられていたんですよ！！」

側近「何ですって…？！」

側近は、握っていた片手剣を床に落として、両手で口を覆(おお)った。

グリード「勇者発見！勇者発見！排除します！排除します！」

すると、十数体のグリードのような球体が一斉に分裂し、目を赤く光らせて柔太朗たちを取り囲んだ。