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スロースの胸から血が溢れ、地面にしたたり落ちていく。

スロース「え…?」

瑞生「…?!」

瑞生たちも、その光景に言葉を失った。

スロース「プ、プライドさん…ど、どうして…?」

スロースの瞳から、涙がこぼれていく。

プライド「どうして、だと?敵に情けをかけられるような奴に、何の価値があるというのだ?それに、お前がラストにしたことと何が違う?」

スロース「あ…あれは…プライドさんの…為に…」

プライド「(おご)るなよ。お前ごときが俺のために何かするなど笑止。お前は俺の言ったことだけしていればよかったのだ」

スロース「は…はは…」

なぁんだ…

こんなことなら、やる気なんて出さなきゃよかった…

ずっと怠けてれば、こんなことには…

ならなかったのかなー…

プライド「傲慢な奴だ。死ね」

プライドはそう言ってスロースの心臓を引きずり出すと、一捻(ひとひね)りで握りつぶし、スロースは何を言うこともなく黒い煙となって消えていった。

瑞生「お、お前…仲間を…平気で…」

プライド「仲間?何のことだ。俺に仲間などいない。いたのは俺の手となり足となって動く駒だけだ。それも今やこいつだけとなってしまったが」

そう言うプライドの肩には、黒い球体、グリードの姿。

琉弥「シリマル…」

その姿を見つめ、琉弥の表情は曇っていった。

瑞生「……」


どうする…

僕達の攻撃は全てあいつに見切られている…

あの勇斗や柔太朗、更に仁人の聖剣ですら敵わなかった相手に、僕ら三人だけでどこまで戦える…?

正直、勝算なんてほとんどないかもしれない…

でも、仁人にこのチームのリーダーを任された以上、ここでやつを食い止めるしかない…!


プライド「随分数が少なくなったな。勇者ども」

瑞生「僕達の仲間は今、お前が仕掛けた戦争を止めに行ったよ。残念だけど、お前の企みもここまでだね…」

プライド「驕るなよ人間。まさか、本当に止められるとでも?」

プライドは不敵に笑う。
何か、絶対的な自信のようなものを感じる。

…?

なんだ?

何かあるのか…?

いや、そんなはずはない…

きっと仁人達が上手くやってくれる…

それに…
 

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設定タグ:M!LK , 勇者   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年10月28日 19時

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