M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part6 (ページ35)

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スロース「ぐっ…見つかっちゃったねー…」

しかし、そこにいたのは勇斗ではなかった。
七つの大罪、スロースがそこに座り込んでいた。
太智と舜太の攻撃で傷を負ったスロースが、この洞穴で苦しんでいたのだ。

琉弥「ス、スロース…？！」

舜太「何で、こんなとこに…？！」

瑞生「まさか…君の血だったとはね…正直がっかりだ…」

スロース「ふふ…。お探しの"ハヤト君"じゃなくって悪かったね…。でも、僕にはもう君たちと戦えるほどの力も"武器"も残ってない…。止(とど)めを刺すなら今の内だよー…」

そう言うスロースの姿は、瑞生の目にはあまりにも惨(みじ)めで哀れに見えた。
性格や能力こそ凶悪であったが、見た目は人間の年端(としは)も行かない子供の姿。
それが、全身傷まみれで今にも死にそうな声をあげている。

琉弥「武器…？こいつ…武器なんて持ってたっけ…？」

瑞生「…思い出してごらん。西の都の森で、こいつは僕らをズタズタに切り裂いただろ…？あの時は目には見えなかったけど、確かにこいつは"何か"を持っていた…。でも…あの洞窟ではそんな攻撃をしてこなかった…。もしかして君…本当は勇斗に何かされたんじゃないのかい…？」

舜太「え…？」

瑞生「あの勇斗がただやられるだけなんて思えない…。きっとこいつに一矢報いているはずだ…」

スロース「ふ、ふふ…。そうさ…あの勇者…最期に僕の愛刀を壊していったのさー…」

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