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柔太朗「でたらめばっかり書きやがって…。襲ってきたのは野盗達の方なのに…これじゃ勇斗がああなるのも当然か…」
瑞生「報道機関なんて、面白おかしく書き立てさえできればそれでいいのさ。でも、全てがでたらめというわけでもない…。町をあんな風に半壊させたのは確かに勇斗だ…。結果はどうあれ、過程が問題だったのさ…。勇斗は自ら人の道を外れようとした…。そうやって身に覚えのない罪と、自分の心の整合性をとろうとしたんだよ…。でも、そんなのあの町の住人には関係のないことだ…。でも、だからといってこんな書き方はひどすぎる…」
仁人「はぁ…私がもっとしっかりしていれば…頼りないリーダーで本当、申し訳ない…こんなことでは、私はリーダー失格だな…」
瑞生「またそれかい…。そんな風に
仁人「ありがとう瑞生。でも瑞生は自分の命を投げ出すからなぁ…」
瑞生「そ、それは…まぁ…悪かったと思うけれど…」
痛いところをつかれ、瑞生はとっさに視線を移し、焚火の近くで座っていた舜太や琉弥、太智の方を見た。
相当疲れていたのか、彼らは肩を寄せ合って既に寝息を立てていた。
仁人「とにかく、今は少しでも体力を回復させておこう…。勇斗が戻ってきたら彼も十分に休ませてやらないと…」
柔太朗「あぁ…。少しでもあいつの為になるように、俺達がしっかりしないとな…」
瑞生「そうだね…。一度折れてしまった心を癒してあげなきゃ…今の現状はなにも変わらない…」
それからしばらく、彼らは洞窟の外の雨の音を聞きながら勇斗の帰りを待つことにした。
一体、いつまでこんな戦いが続くんだろう…
七つの大罪の事も、戦争の事も、何をどうすればいいんだろう…
雨音が、
そして数十分後―
「皆、随分お疲れみたいだねー…。僕が楽にしてあげよっかー…？」
洞窟の入り口で、聞き覚えのある声が響き渡った。
そこには、地面まで届く袖の黒い寝巻を身にまとった小さな子供が立っていた。
仁人「お、お前は…！！」
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年10月28日 19時
