ページ ページ16
仁人「お、おい…！リーダーの意見を無視するのか？！」
瑞生「命を捨てる真似をするような奴は、リーダーと認めてやらない」
仁人「むぐぐ…瑞生にだけは言われたくない…。それにさっきは従うって言ってたのに…」
瑞生「とにかく、柔太朗は氷の国の王子だ。中立国として話し合いに参加してくれれば、もしかしたら希望の目があるかもしれない」
柔太朗「南の国の国王とは何度か会ったことがある。なんとかできるかもな」
瑞生「それから、太智。君はうるさいから仁人に押し付けちゃおう」
太智「え？！ふっざけんなっ！！」
瑞生「冗談だよ。雷になれる君のそのスピードがあれば、きっと向こうでの情報収集に役立つ。君の力は使い方によっては戦い以外でも役に立つんだ。それを勉強しておいで」
太智「…おう！」
瑞生「これでいいよね？仁人。文句は言わせないよ」
仁人「やれやれ…。こういう時の瑞生には頭が上がらないな…。わかった…。瑞生の忠告も、しっかり肝に
そう言って、仁人は少し微笑んだ。
琉弥「そうだ！これ、俺が調合した薬！何かあった時に使ってよ！傷でも病気でもすぐに良くなるからさ！」
そう言って、琉弥は仁人と太智、柔太朗に小さな小瓶を手渡した。
中には緑色の液体が入っている。
仁人「ありがたい。それじゃあ、瑞生、舜太、琉弥…勇斗の事、頼むぞ。私たちは南の国へ行ってくる。目的を達成したら、この場所で再び落ち合おう」
瑞生「あ、ちょっと待って」
南の国へ出発しようとした仁人達を瑞生は引き留めた。
瑞生「柔太朗、氷でナイフを作ってくれないかい？」
柔太朗「うん？あぁ別に構わないが…」
柔太朗は氷で短いナイフを作り出すと、それを瑞生に手渡した。
瑞生「よし…。こんなものしかないけれど、勇斗の分も丁度七枚あるから、これも合わせて、僕からもこれを君たちに渡しておくよ」
そう言って瑞生は、自分のローブの切れ端と勇斗のローブの切れ端を結んだものを七つ作ると、自分に二つ、残りを他の五人に渡した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：milkssss | 作成日時：2019年10月28日 19時
