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雨が降り出して五日目。
その雨は一向に止む気配がない。
七人の人影が、雨に濡れながら道を進む。
誰も、何もしゃべらず、残った少ない体力で歩き続けていた。
舜太「あ…村や…」
行く手の先に、村が見える。
仁人「こっちの道へ行こう…」
しかし、村とは違う方を指さし、彼らは進んでいく。
あの日以来、彼らは行く先々で戦争の首謀者として非難を浴びていた。
暴言ならまだしも、石やごみを投げられることもあった。
酷いところでは、武器を持って本気で殺しに来られたこともあった。
何とか説得を試みても、誰も聞く耳を持ってくれない。
泊るところも、食事もとらせてもらえない。
雨のせいで狩りもできず、野宿する場所も限られる。
飢えをしのぐため、雨水や川の水、そして琉弥が選定してくれた食べられそうな野草しか口にしていない。
体力的にも精神的にも彼らは追い詰められながら、七つの大罪を探してただひたすら無言で歩き続ける。
そんな彼らの顔は空腹や疲れで、見る影もないほどやつれていた。
こんな状況で、休めそうな場所を見つけたのはそれから更に一日経ってからだった。
切り立った崖の上の森の中に洞窟があり、そこでなら雨をしのげそうだ。
勇斗以外の勇者たちは着ていたローブを脱いで、舜太の炎で乾かしながら暖を取ることにした。
※
治癒能力の延長線にある琉弥の能力を使っても、この傷跡が消えることはない。
これだけ傷だらけになっても、この世界を救うために戦いを続けなければいけないのだ。
※内衣…インナーシャツ等に相当する服
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年10月28日 19時
