ページ ページ41
スロース「と、言う訳さー…。さぁ、わかったら早く止めをさしなよー…」
舜太「よくも…勇斗君を…」
琉弥「こいつ…やっぱり許せない…」
舜太と琉弥は拳を震わせながらスロースをにらみつけた。
スロース「君は、僕に何か言うことはないのかい…？」
傷だらけで血まみれのスロースを前に、瑞生は静かに口を開いた。
瑞生「…残念だけど、僕達は今、君に構っている暇はないんだ。さぁ、行こう二人とも」
そう言うと、瑞生は琉弥と舜太の背を押して、元来た道を戻り始めた。
舜太「え？！み、瑞生君…！」
琉弥「ちょっと待ってよ…！」
スロース「ま、待て…！どういうつもりだい…？ここで僕を放っておくと、また君たちを殺しに行くよー…」
瑞生「…このまま放っておいても、君は死ぬ。その傷じゃ、どうあっても助からない。僕らが無駄な力を使う必要なんてないさ…」
スロース「馬鹿にしないでほしいなー…。これでも君たちの何十倍と生きているんだよ…。これぐらいの傷で…」
瑞生「そうかい。なら勝手にどうぞ…。さぁ、早く勇斗を探しに行こう…」
そう言って瑞生はまた歩き始める。
スロース「こ、この…！！まさか僕に
瑞生「…さあ、それはどうかな…」
背を向けたまま瑞生はそう答えた。
確かにここで止めを刺すのが最善の策だ。
スロースにはこれまで散々
自分の命を奪い、何やら太智とも因縁がありそうだったし、さらに勇斗もやられている。
憎くない…はずがない。
でもなぜ僕は今ここでやつに止めを刺さないんだ。
…そんなの決まっている…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：milkssss | 作成日時：2019年10月28日 19時
