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男性A「まだ噂なんだがな、この前南の国の話したろ？」
男性は少し小声で話し出した。
男性A「どうやら南の国のやつら、野盗だけでは飽き足らず、本格的に軍隊を揃えてこの国に攻め入る準備をしているらしい。この国は、南の国と違って、資源は豊富にあるからなぁ…」
柔太朗「そ、それって…」
男性A「その噂が本当ならこの国の国王も黙ってはいない。いずれ領土を奪い合う南の国とこの国の戦争が始まる…！」
琉弥「そんな…」
舜太「そうなったら…どうなるんやろ…」
琉弥と舜太は怯えた表情で肩を寄せ合った。
男性B「まぁ、まだ噂だ。俺たちは今から南の国へ偵察に行って、その噂が本当かどうか確かめに行くところなんだ」
そうして、男性達は町から出ていった。
それを見送る勇者たちの面持ちは、浮かない。
やがて勇者たちは、
美しい景観の街並みが、少し寂しく見える。
舜太「ホンマに戦争になったら、どないしよ…」
仁人「そうなる前に、一刻も早く、残る七つの大罪を見つけて倒さねば…」
瑞生「…本当にそれで、すべてが解決するのかな」
拳を震わす仁人の隣で、瑞生が空を見上げながらつぶやいた。
太智「ど、どういうことだよ」
瑞生「いや…。なんとなくね、そう思っただけさ」
瑞生「人間は昔から、ことあるごとに戦争をおこしてきた…。小さないざこざや、喧嘩だって、戦争の火種になりうる」
瑞生は空を見上げながら、独り言のように言葉を続ける。
瑞生「でも、戦争なんてやっちゃダメだって、子供だってわかるのに、どうして人間は戦争を、同じ過ちを繰り返すんだと思う…？」
すると、ふいに皆の方を見つめて、瑞生は尋ねる。
なぜ、人は戦争を繰り返すのか。
長い人類の歴史の中、幾度となく繰り返される紛争、戦争、全ての争い…。
すると、瑞生のその問いに、柔太朗が口を開いた。
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年10月7日 16時
