M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part5 (ページ13)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:9,705 hit

　ページ13

七つの大罪を探し、七人の勇者達はとある町に辿り着いた。
その町は、かなりの広さがあり、綺麗な建物が立ち並び、緑も豊かで農作物も豊富にある。
町の奥には奉行所(ぶぎょうしょ)の大きな塔が建っており、多くの人が出入りしている。
そこから、二人の男性が神妙な面持ちで出てきた。
その二人は、見知った顔を見つけると、手をあげて声をかける。

男性A「おーい！あんたら！」

その声を聴き、七人の集団がこちらに顔を向ける。

仁人「あ！あなた方は！」

黄色いローブを羽織ったその青年も、男性達の顔を見るなり、笑顔で手を挙げた。

男性B「この町に来てたのか！歓迎するぞ！」

男性A「この前は世話になったからな。まぁゆっくりして行ってくれよ」

この男性達とは、勇者の仲間の一人である勇斗が育った村で出会った。
その際、勇者たちに怪我の手当てをしてもらったことがある。

琉弥「元気そうで良かったですっ！」

男性A「いやあ、あの時は本当に助かったよ！他の仲間も手当てしてもらって」

琉弥はその言葉に、嬉しそうに照れ笑いを浮かべていた。

仁人「まさか、あなた方の町だったなんて」

男性A「そうなんだよ。俺達この町の役所で働いていてね。今からちょっと仕事しに行くところさ」

仁人「そうだったんですか。すみません、お仕事中に…」

男性B「何言ってんだ。話しかけたのは俺たちの方なんだから」

男性A「そうそう。それよりもお前さん達、旅を続けるのなら気を付けなきゃいけないぞ」

瑞生「…何かあったんですか？」

男性達は、穏やかな表情を一変させ、強張(こわば)った表情を浮かべた。