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女郎蜘蛛「遂に復活された…！新たなる魔王となる存在が！！」
それは全高5メートルはあろうかという巨体で、全身黄金の体毛で覆われ、大きく裂けた口には鋭い牙が何本も並んでいる。
長く伸びた耳に、アーモンド状の大きな目。
更に体よりも長い二股に分かれた太い尻尾。
長い尾を含めれば、その全長は優に10メートルを超えている。
形容するならば、巨大な醜い狐と言ったところか。
「
女郎蜘蛛「はい…。憎き勇者のせいで…この世に魔王様はもうおりませぬ故、あなた様に新たなる魔王となっていただき、我が魔物達の世界を再び創造していただきたく…」
「そうか…。あの魔王様が…。だがしかし、余の力はまだ完全ではない…。見ろ、この"尾の数"を…。これでは何の力も発揮できぬ…。そこの人間を食らうこと以外はな…！」
赤く大きな目で、その化け狐は柔太朗たちをにらみつけた。
柔太朗「っ？！」
一睨みされただけで、全身から汗が止まらない。
体の震えが止まらない。
それは、柔太朗とは違い、魔力や人ではないモノの気配を感じ取ることができないはずの舜太と琉弥も同じであった。
琉弥「お、俺にもわかる…。全身を刺すようなこの圧倒的な力…」
舜太「こ、怖くて…動かれへん…」
女郎蜘蛛「もうこの体は何の役にも立ちませぬ故…なれば！私の命をあなた様の復活の
手足のなくなった女郎蜘蛛の体は、蜘蛛の糸の塊になると、巨大な狐の体に吸い込まれていった。
「おぉ…。余に力が戻ってくる…」
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年9月23日 19時
