M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part3 (ページ46)

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仁人「ハァ…ハァ…」

エンビー「ハァ…ハァ…」

どれぐらい経っただろう。
二人は血まみれで床に倒れこんだ。

エンビー「くそ…、弱いくせに…何度も…何度も…突っかかってきやがって…」

仁人「言っただろう…私は…お前に…勝たなければ…いけないと…」

エンビー「なんだってんだ…一体…何でお前はそんなに…俺に勝ちたがる…」

仁人「皆の…、仲間のためだ…」

エンビー「へっ…結局仲間かよ…。羨ましいぜ…まったく…」

だが、何故か…心が清々しい…

あぁ…結局俺は…寂しかったんだ…こうやって何でも本心で言い合える奴がほしかっただけかもな…

もしも…こいつともっと違う形で出会っていれば…

やがて、二人は力を振り絞り、ふらふらになりながら立ち上がった。
その顔は血まみれで腫れ上がり、片目はつぶれてしまっている。

エンビー「どうやら…お互い…次の一発で最後…みたいだな…」

仁人「あぁ…。これで立っていたほうの…勝ちだ…」

エンビー「へっ…へっへ…」

仁人「何が…おかしい…」

エンビー「いいや…。なんだろうな…。これで…最後かと思うと…ちょっと…名残惜しい気がしてな…」

仁人「…そうか…」

エンビー「こんな…血生臭い戦いは…初めてだったが…なかなか…」

悪くなかったぜ…

ボロボロになった二人はゆっくりと、体を引きずりながら近づいていく。
そして―。

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