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その日の夜―。

ラスト「可愛いグリード、見るが良い。ここから見る景色は絶景じゃ」

ラストは、城の窓から外の景色を眺めていた。
星と、園内の明かりで、幻想的な景色が広がっている。

ラスト「やはり、この城を(ねぐら)にして正解じゃったな」

「ラスト様、失礼します」

ラスト「なんじゃ?」

「どうしてもラスト様に会いたいと申す者が城に来ております」

ラスト「まぁ、よい。今は気分が良いのでな、通せ」

「わかりました」

そこに現れたのは、太智だった。

ラスト「またそなたか?!なんなんじゃ!一体!」

ラストは苛ついた表情で太智を見た。

太智「あの…失礼ってわかってるんです!でも、色々考えて!いてもたってもいられなくて…。どうしてもこれだけ言いたくって!」

ラスト「なんじゃ?!わらわに何が言いたい?!」

太智「あの…僕…、その…」

ラスト「ええい!うっとうしい!はっきり言ってみよ!!」

太智「僕!あなたのことが…す、す、すすすすすす…好き…!みたいです…!」

ラスト「へ…?」

ラストはその言葉に少しの間動きが止まった。

太智「ご、ごめんなさい!でも…、あの…、その…。そ、それから、これ、僕が作ったんで、もしよかったら、食べてくれませんか?昼間の…お詫びというか…。っていうか僕、気持ち悪いですよね?!こんなことして…」

太智の手には布が掛けられた籠が握られていた。

ラスト「で、出て行け」

太智「あ…ほんと、ごめんなさい…」

太智はそう言うと、籠を置いて出ていった。

ラスト「…」


 

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設定タグ:M!LK , 勇者   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年9月9日 17時

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