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仁人達は、勇斗と舜太の傷の手当てをしながら話を聞いていた。
舜太「瑞生君…ほんまに良かった…うぅ…」
舜太は瑞生の顔を見るや否や、大粒の涙を流して泣いていた。
勇斗「瑞生…。待ってたぜ…。でも悪いな…。せっかくの再会がこんなんになっちゃって…」
瑞生「さっき散々この二人に泣きつかれたからね。今ぐらいがちょうどよかったりするよ」
仁人と柔太朗の耳が、少し赤くなっていた。
仁人「おほんっ。早速で悪いが、琉弥が連れ去られたって、どういうことなんだ?」
勇斗「あぁ…。突然、見たことない七つの大罪がこの宿屋にやってきて、俺たち三人はそいつと戦ったんだが…やつのよくわからない能力で戦えなくなった…。そしたら急に奴は琉弥を掴んで、連れて行ったんだ…」
柔太朗「なぜ、琉弥を…」
勇斗「ほんとにごめん…」
舜太「俺も…」
柔太朗「勇斗や舜太のせいじゃない…。それに、それを言うなら勇斗をそんな状態にしたのは俺だ…。勇斗が万全の状態だったなら…こんなことには…。だから、これは俺が悪い…」
瑞生「そういう話はよそう。誰が悪いわけでもない。一刻も早く琉弥を探すんだ」
仁人「しかし、どこに連れていかれたんだ…」
瑞生「大丈夫、僕に任せて…」
瑞生は黄昏色の水晶玉を覗き込む。
瑞生「この霊峰にはたくさんの霊力が漂っている。この霊力を使えばもしかしたら、僕の水晶玉も答えてくれるかもしれない」
そう言って瑞生は水晶玉に力を籠める。
すると、水晶玉が黄昏色に眩く輝きだした。
瑞生「見えた…!琉弥は、"東の楽園"に向かっている―」
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年8月22日 18時