M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part2 (ページ29)

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仁人「私も、お前と戦ってから何もせずに過ごしていたわけではない！そっちがその気なら、私は本気でいかせてもらうぞ！！」

仁人は体勢を低くすると、素早く魔王の懐に入り込み、その体を黄色と白銀色に煌く聖剣で両断した。

仁人「やったか…？！」

魔王の体が歪む。
直後、切り口は綺麗に塞がり、仁人の方へ向き直った。

仁人「そ、そんな…！やはり、七人でないと倒せないのか…？！」

柔太朗「仁人！！」

四天王と戦いながら、柔太朗は仁人に呼びかけた。

柔太朗「俺にお前の攻撃を撃て！！」

仁人「な、なに言ってるんだ？！」

柔太朗「大丈夫！俺を信じろ！」

仁人「…わかった！行くぞ柔太朗！！チェストォオ！！」

眩い光の弾が柔太朗めがけて放たれる。
その光が柔太朗に当たる寸前、彼の前に一枚の氷の板が現れ、光を反射する。
更に違う氷の板が現れ、光はまた反射され、氷の板がいつの間にか、ありとあらゆる場所に出現していた。
その一枚一枚は、まるで鏡のように周りを反射して映し出している。
いくつもの氷鏡で反射を繰り返す光は、徐々にその速度を速め、光速へ近づいていく。
そして、柔太朗は氷の向きや角度を微調整しながら、仁人の光弾を四天王と魔王にぶつけていった。
魔王たちの体は光弾に貫かれ、爆発四散した。

仁人「す、すごい…。私の力にこんな使い方があったなんて…」

柔太朗「光速でぶつけた光弾だ。いくらあいつらでも、ひとたまりもないだろう…」

しかし―。

二人の前には、無傷の魔王と四天王が佇んでいた。