M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part2 (ページ2)

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そして、仁人、勇斗、舜太、琉弥の四人は霊峰の麓の道を更に進んでいく。
この黄泉の霊峰の麓には、宿のある小さな村があるということだったので、彼らはそこに向かっていた。

「おっと、そこまでだ」

丁度、村への立て看板が見つかったところで、四人の前方から声が聞こえてきた。
辺りを覆う靄のせいで、ぼんやりとした輪郭しか見えない。

仁人「誰だ…？！」

「俺か？俺は七つの大罪、ラース＜憤怒＞」

仁人「七つの大罪？！」

ゆっくりと、ラースと名乗った人物がこちらに歩み寄り、その姿がはっきりと見えてきた。
額には、短い二本の角が生え、青白い肌に、黒い何かの動物の毛皮を羽織っている。

ラース「お前たちの噂は聞いてるぜ？なんでもあのグラトニーを倒したらしいじゃねえか」

仁人「だったら、どうした…？」

言いようのない緊張感が走る。
これまで七つの大罪とは苦戦を強いられている分、未知数の敵を相手取るのは不安がよぎる。

ラース「その実力、見せてもらおうか？！」

そう言うと、ラースは地面を蹴り、一気に四人との間合いを詰めた。

仁人「っ！早い！」

ラース「まず一人！」

振り上げた腕が仁人の頭を狙う。

勇斗「くそ、間に合わない！！」

勇斗の攻撃は酸素を操る、が、相手に効果が出るまでは少々時間がかかる。
それは琉弥の毒も同じであり、舜太もすでに炎の球を作り出しているが、蹴りだすまではまだ時間がかかる。

仁人「チェス―」

ラース「遅い！！」

ラースの拳が仁人の蟀谷(こめかみ)を打ち抜く。

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