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瑞生「仁人、琉弥…。魔王との戦いは、結構辛かったよね。でも、僕にとってはいい思い出、だったよ」
仁人「み、瑞生…?急に何言い出すんだ…?」
瑞生「七人で旅をして、いろんなことがあって、それが、僕は楽しかった。いや、幸せ…だったかな」
仁人の言葉も聞かず、瑞生はぼんやりと空を眺めている。
仁人「ど、どうしたんだ瑞生!何言ってるんだ?!」
瑞生「他の皆にもそう伝えてくれると、嬉しいな」
琉弥「瑞生君…?!」
仁人「み、瑞生…まさか…!!」
そして、仁人と琉弥に向かって、優しい微笑みを向けた。
瑞生「今まで、ありがとう。じゃあね…」
その瞬間、辺りをオレンジ色の光が包み込んだ。
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スロース「あ、あれー…?どうして君一人になっちゃったのー…?っていうか、どうして技が使えるのー…?」
瑞生「どうしてって、君が言ったんじゃないか。"君を攻撃するのを僕らは怠けた"って。だから、僕は別に君を攻撃したわけじゃない。二人を助けるために技を使ったんだ。そして、二人の居場所は絶対に教えない」
スロース「ふぅううん…。僕の言葉の裏をかいたってことー…?やっぱり僕、君のこと嫌いかもー…」
瑞生「気が合うね。僕も君が嫌いだよ」
そう言って、瑞生は水晶玉を両腕で守るように抱きしめた。
それと同時に、風を切る音が静かな森に響き渡った。
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年8月5日 16時