M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part1 (ページ36)

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西の都。
普段は、多くの人でにぎわい、建ち並ぶ建物は全て赤い煉瓦造りで、背の高いものが多い。
異国の文化も多く取り入れられており、四つの車輪が電気で回転する、自動車なるものも道に並んでいた。

仁人「すごいところだ…。まるで未来の世界の様だ…」

舜太「う～ん、いい匂いもするな～。お腹ペコペコやわ～」

琉弥と出会って一日が経ち、西の都に辿り着く直前で舜太は目を覚まし、すっかり元気な様子だ。

琉弥「食欲もあるみたいだし、もう大丈夫だね、舜太！」

舜太「琉弥、ほんまにありがとう！仁人君も、勇斗君も！」

勇斗は笑顔で舜太の頭を撫でた。

仁人「すまない舜太…私は何もできなかった…でも無事でよかったよ…。もうあんな無茶しないでくれよ？」

舜太「はーい！」

仁人「それにしても…」

勇斗「あぁ、どうやら流行り病っていうのは本当らしいな」

辺りには多くの人がいる。
が、そのすべての人は道端や、建物の影に座り込んだり寝転んだり。
その顔は、ぼーっとしていて覇気がない。

舜太「皆どないしたんやろ…」

仁人「食事の匂いがするということは、最近までは普通に生活していたように思えるが…」

琉弥「すみませーん！ちょっとお話良いですかー？！」

琉弥は、道の端っこで寝転んでいた若い男性に話を聞いてみることにした。