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春の風が吹き抜ける中、淡い黄色のローブを羽織った仁人青年は、川沿いの道を歩いていた。
その腰には、かつて魔王を打ち倒した聖剣を携えている。
仁人「まさか再び、お前を使う日が来ようとは」
そう言って、仁人は聖剣を鞘から抜く。
魔王との決着の時、七色に輝いていた光はもう無く、ただの何も切れない鉄の刃が太陽の光を照らしていた。
仁人「それにしても、今日は何ていい天気だ!絶好の出発日和だ」
仁人の歩く川沿いの道には、桜の木がいくつも並んでおり、すでに満開だった。
仁人「うん。素晴らしい木だ!いずれ私のコレクションに…。ふふ…」
「お前か?勇者って言うのは」
仁人「…!」
その時、仁人の体に異様な緊張感が走った。
魔王と対峙した時とはまた違う、しかし危険な緊張感だ。
仁人「何者だ…」
「俺は七つの大罪の一つ、エンビー<嫉妬>だ。別に覚えなくてもいい。どうせ皆俺のことなんかすぐ忘れるんだから…」
仁人「お前が…、七つの大罪…!」
仁人は、神の言っていた言葉を思い出した。
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年8月5日 16時