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二十七輪 ページ28

あ「先生。今時間良かですか?」
ブ「はい、構いませんよ。どうされましたか?」
先生は弁当を食べる手を止め、こちらに向き直った。
リナに交代し、ブンブン先生に要件を伝える。
『アノ、エット…。に、入…学?』
あ「入学届はもう出さんで良か。もうこの学校におるけん。」
私とリナのやり取りに、稲野ちゃんと先生がクスリと笑う。
ブ「ふふ。入部届の事ですか?」
どうやら先程のやり取りで、彼女の言いたい事を察してくれた様だ。
『Oui,oui!』
言いながら何度も頷くリナ。
ブ「私にと言う事は、美術部に入部したい
と言う事で間違いないですか?」
『Oui!』
一際大きく頷く。
ブ「分かりました。今は持っていませんので、
今日の放課後にお渡ししますね。
それまでは教室に残っている様にお願いします。」
『ノコル?』
稲「教室で先生を待ってるって事だよ。」
『Oh!分かりまシタ。待ってマス!』
無駄に力強く言い切るリナが、どこか幼くて。
目が離せんのよな。
今日も生徒会はあるけど、一緒に待っとってやろかな。
待っとる間の暇潰し位にはなるやろ。
あ「ありがとうございました。失礼します。」
稲「…どうも。」
『ドーモ!』
ブ「ふふふっ。はい、どうも。」
どうにか休憩時間中にミッションクリアし、
ホッと胸を撫で下ろしながら元の場所に戻った。

あ「稲野ちゃん、全然喋っとらんかったね。」
稲「しょうがねえじゃん。喋んの苦手なんだもん。
コミュ力のある二人が羨ましいよ。」
『コミュリョク?』
あ「コミュニティ能力。
私から見たら稲野ちゃんも充分あると思うばい。」
『イナノ、お喋りじょーず!』
稲「…ありがと。何か、二人にそう言われると嬉しいわ。」
ポッと音が鳴りそうな程、顔を赤く染める稲野ちゃん。
あ「あ、稲野ちゃんがデレたー。」
『ツンデレ!ツンデレ!』
稲「ツンデレじゃねえよ!…ばーか。」
余計に赤くなった彼を差し置いて、放送が始まった。
ね「さあさあ皆さんお立ち会い!
水泳大会最後の戦いが始まりますよ!
それでは、各学年の優勝クラスの入場です!」
一年生から順に呼ばれていき、やがて各学年代表クラスが整列する。
うばまろ君もテラゾーさんも、かなり緊張しとるみたいや。
優勝決定戦は今までの様な種目別で争うルールでは無くなり、
全員参加のメドレーリレーで決着を着けるという。
確かに、これは盛り上がりそうや。
特に先程先輩が言っていた、
テラゾーさん対うばまろ君のアンカー対決。
これは盛り上がるやろうな。

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螢羅(K-Ra)(プロフ) - 緑月翡翠さん» いつもありがとうございます!フランス語を取り入れるのは初めてだったのですが、書いていたら楽しくて楽しくて…!毎日更新、出来れば良いんですけどねえ…。貴重なご意見ありがとうございます! (2017年4月20日 7時) (レス) id: 575549c323 (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます!フランスや花言葉は私も大好きで、とても良かったです…!読者としては毎日更新が嬉しいのですが、ご多忙なようなので時間があれば、という形がいいと思います。次作も楽しみにしています!長文失礼しましたm(__)m (2017年4月20日 6時) (携帯から) (レス) id: b835eb55b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:螢羅(K-Ra) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年3月3日 20時

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