[う.ば.ま.ろ]せめて、ただ愛させてよ。[学パロ/実.況.者]

三十七…。 ページ38

とりっぴぃは紙袋から取り出したパックを
丁寧に閉じ、先生にお礼を述べた。
と「御馳走様でした！美味しかったです！
じゃあ俺は、放送室に戻りますね。」
や「うん。また遊びに来てね。」
あ「録音機材は、終わったら返しに行くね。」
と「宜しくー！まろ、また後で！」
そう言いながら、とりっぴぃは生徒会室から出て行った。

ドアが閉まったのを確認し、やんわり先生が
開始の合図を告げる。
や「じゃあそろそろ、クリスマスパーティを始めよっか。
ぽず、マカロン開けるの手伝って。」
ぽ「はいよー。」
ぽず君が残りのパックを全て取り出して
片っ端から開けている間、
やんわり先生が人数分の紙皿と紙コップを用意する。
これらもマカロンと同じ百貨店で買ったそうだ。
う「ケーキとかじゃないんですね。」
や「予算が下りなかったからねえ。」
う「一個の値段が結構するやつもありますからね。」
や「そうそう！コンビニでも300円ぐらいするでしょ？」
ぽ「どこでケチってんの。
こんな時ぐらい贅沢しようよ。
たまーに贅沢しても、神様は怒んない怒んない。」
独特の間延びした様な口調で先生にツッコミを入れるぽず君。
これもこの二人の仲だから出来るのかな。
「先生、先に配っておきます。」
あ「あ、私も手伝うよ。
ここに出てるだけでも凄い量やからね。」
ぽ「いや、限度ってもんがあるでしょ。」
柔らかい声から発される容赦の無いツッコミは、
傍から聞いてて中々面白い。
俺も何かやらないとな。
う「俺、飲み物取ってきますね！」
テ「じゃあ俺もー。」
う「これぐらい一人でもいけますよ？」
テ「二百ml四本を一人で運ぼうとする度胸は認めるよ。
でもこれ手伝わなかったら俺のやる事無くなるー！」
そんな事があって、テラゾーさんにもお手伝い頂いた。
や「ありがとう！
足りなくなったら言ってね。まだ買い置きがあるから！」
ぽ「どんだけお金使ったの。」
や「クリスマスパーティ前からちまちまと。」
ぽ「…ぼくは何も言わないよ？」
先生、えらい楽しみにしてたんだな。

全ての準備が整い、パーティ開始。
俺は午前しかいられないから、精一杯楽しまねえと。
テ「マカロンは美味しいけど、飲み物無いと辛いなー。」
ぽ「…歳？」
テ「違うよ！口の中の水分取られるの！」
隣ではむはむとマカロンを頬張る彼女に話し掛ける。
う「楽しい？」
「はい、とても。」
や「皆！マカロンはまだいっぱいあるから、
好きなだけ取ってね！」
先生の楽しげな声が、生徒会室に響いた。

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