[う.ば.ま.ろ]せめて、ただ愛させてよ。[学パロ/実.況.者]

十二…。 ページ13

う「篠宮さん…。」
と「あ、こんにちはー！」
は「先輩、こんにちは。
この間はありがとうございました。」
『んーと、何かやったっけ？』
えらいあっさりしてんなあ。
は「俺が球技大会の時に打撲して、
その手当てをして下さったじゃないですか。」
『…ああ、あれか！あれから何とも無えか？』
は「はい。おかげで早い内に治りました。」
『良かったな！』
先輩、はたさこ君にも俺と同じ事して貰ってたんだ…。
俺だけじゃないと分かった瞬間、何かが俺の心臓をくすぐった。
むずむずと、黒い何かが。
う「はたさこ君、とりっぴぃ。
後で向かうから先に行っといてよ。」
は「？はい。」
と「何か、俺らに聞かれたらマズイ事？」
う「まあ、そんなとこ。」
その何かの名前すら知らないものを
感じてすぐに、二人を遠ざける。
何でって？何となく。
と「じゃあ、先行ってんねー！」
は「先輩、失礼します。」
ふう、何とか離れて行ってくれた。

くるりと、先輩の方に向き直る。
あの話を聞いた後だからか、彼女の胸にしか目が行かない。
篠宮さんもそれに気付いたのか、こんな事を言ってくる。
『どうした？あたしの胸、そんなに気になるか？』
う「…。」
気恥ずかしくなり、慌てて目を逸らす。
『ふは、顔真っ赤。かーわいい。』
女の先輩に可愛いって言われた。何か屈辱。
う「ごめんなさい…。」
『謝る事無えよ。それが男のサガってもんなんだろ？
あたしは別に、そんな事で拒んだりなんかしねえよ。』
女の先輩に男として扱われた。何か嬉しい。
う「篠宮さんはもうちょっと恥じて下さいよ。」
『胸見られて恥ずかしがるあたしが見てえのか？』
う「ちょっと見たいです。」
『見せるかバーカ。』
でしょうね。だろうと思いましたよ。

『で、あたしに話って何だよ？』
そうだ。その口実で二人きりになったんだ。
う「え、えーと…。」
流石にあんな事、言えねえよな…。
胸触らせてくれ、なんてよ。
う「…ほ、本当に立派な胸ですね。」
『まだ続けんのか？飽きねえなホントに。』
やべえ、このままじゃあいつらと一緒じゃねえか。
『あたし、この胸嫌なんだよな。』
う「え、何でですか？」
『だって肩凝るし、運動する時邪魔でしかねえもん。』
先輩も、苦労してるんだ。
『あんたも、服の胸ん所に漬物石でも入れて歩いてみろよ。
結構肩に来るぜ。』
う「え、遠慮しときます。」
肩より先に、腕がやられますよ。
後、服も伸びます。えらい事になります。
ドレープどころじゃないです。

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