【第六回配信】 ページ7
『…って言う事があったの！
私にお友達が出来ちゃったんだよ！』
その日の夜。
学校から帰り、ご飯を急いで食べて自分の部屋に上がる。
早く、誰かに伝えなくちゃ。
こんなに良い事があったんだ。
その言葉を発したすぐ後に、
＜アリエッタ嬢がぼっち卒業…だと…！？＞
＜お嬢に友達とかあり得ない！＞
と言ったコメントが流れる。
『あー！誰ー？今あり得ないなんてコメント打った人ー！
私だって、お友達作れるもんっ！』
仮面を被り、自分を偽る。
これがどれだけ楽しいか、あなたには分からないだろう。
分からないなら、分からないままで良い。
この楽しみは、私だけのもの。
ロリータを脱ぎながら、密かに考える。
poez君やテラゾーさんに、この事を知られたらどうしよう？
いや、彼らはこんな動画サイトなど知らないし、
もし知っていたとしても興味など無いだろう。
配信はおろか、サイトに上げられている
動画すらも見ていないに違いない。
そんな心配は、杞憂であって欲しい。
もしもバレたら、昨日までの私に逆戻りしてしまう。
そうなったとしても、今の私には
生配信をやめる気はない。
趣味より生き甲斐に近い生配信を、
今更やめられない。
かといって、せっかく出来た友達を無くしたくない。
私は今まで以上に、危機感を持ち始めていた。
そんな思いを抱えたまま、次の日の朝がやってくる。
ふと、今日の学校の準備をしていない事を思い出し、
朝食を取った後に慌てて自分の部屋に駆け込む。
今日は、リビングでテレビを見ている時間は無さそうだ。
鞄に必要な教科書を詰め込み、パジャマから制服に着替える。
全ての準備を整え、再びリビングへと降り立った。
『行ってきます。』
「行ってらっしゃい！気を付けるのよ！」
『分かってる。』
母親と短くやり取りし、私は玄関のドアを開けた。
教室に着き、自分の机に荷物を下ろす。
席に座ると、隣の席からこんな会話が聞こえてきた。
「なあなあ、昨日上がったザメニキの動画見た？」
「見た見た！ヤバイよな、あのスーパープレイ！」
「＜はいここ！＞の安定感は異常だよな。」
「確かになー。俺も真似してえよ。」
ザメニキとは、私が普段使っている動画サイト、
＜5050動画＞でゲームの動画を上げている人物。
自らのホームページを運営している程、
インターネットに精通している人物だ。
その話をちらっと聞き、私はヒヤリとした。
どうか、バレません様に。
心の中で、私はそう願うしか無かった。
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螢羅(K-Ra)(プロフ) - 智乃さん» ありがとうございます！続く限りは毎日更新を続けて行きたいと思ってます。時間は不定期ですがｗ2ですね！了解しました！ (2016年11月10日 7時) (
レス) id: 575549c323 (このIDを非表示/違反報告)
智乃(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつもこのシリーズを楽しんで読んでいます。今回は可愛らしくてとても和みました。次回作は2を希望しています。毎日、投稿していてすごいと思います。体調に気をつけてください!次回も楽しみにしております。 (2016年11月9日 22時) (レス) id: ee899cd7e2 (このIDを非表示/違反報告)
螢羅(K-Ra)(プロフ) - 緑月翡翠さん» ありがとうございます！私自身、かなり楽しんで書かせて頂きました。3ですね！了解です！ (2016年11月9日 17時) (レス) id: 575549c323 (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます！今回は読んでいてとても可愛かったし楽しかったですw次回作は3がいいです。本当にお疲れ様でした！次回作の投稿、心待ちにしております！ (2016年11月9日 16時) (携帯から) (レス) id: b835eb55b1 (このIDを非表示/違反報告)
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