【第四十二回配信】 ページ43
〜〜〜poez〜〜〜
や「せめて、一声掛けるとかあったやろ？」
あの後ぼくは、先生にこってり絞られた。
どうやら、無断で抜け出したのがいけなかったらしい。
それでもさっきの言葉通り、亞莉架ちゃんは
ぼくの隣で一緒に怒られてくれた。
や「まあ今回は、二人の愛に免じて許してあげるけど、
次からはちゃんと声掛ける事。分かった？」
ぽ「…はい。」
や「じゃあ、もう帰って良いよ。
また明日ね。」
ぽ「はい、失礼しました。」
『…。』
彼女はぺこりと頭を下げ、ドアを閉めた。
帰る前に、日課になっていた購買に寄る。
それぞれ飲み物を買った後、近くの椅子に座る。
前はここで、先生に呼ばれたんだっけ。
ぽ「ありがとね。一緒に怒られてくれて。
辛くなかった？」
おかげで心細くならなかったよ。
『大丈夫。ぽず君だから、平気だもん…。』
ぽ「…。」
ぼくは黙って、彼女を抱き締めた。
彼女の鼓動が速くなるのを、自分の胸で感じる。
『…急に、どうしたの？』
ぽ「…やっぱりぼく、亞莉架ちゃんが好きだなって思って。
急に、こうしたくなったの。」
『…こっち、向いてくれる？』
ぽ「何？」
『良いから。』
言われた通りに、彼女の方に顔を向ける。
至近距離で掛かる息が、あまりにも甘くて。
『私、頑張れたよ。ちゃんと、最後まで演技出来たよ。』
ぽ「うん。ちゃんと見てたよ。凄い良かった。」
『ありがとう。ぽず君のおかげで、頑張れたんだよ。
だから、これはお礼…。』
彼女から静かに重ねられた唇は、
ぽ「んっ…。」
『んん…。』
声が漏れる程に甘かった。
『所で、ずっと前のあれは何て言ってたの？』
ぽ「あれって？」
『ほら、私が主役をやるってなった時に、
ぽず君が小さい声で何か言ってたじゃない。』
ぽ「…前過ぎて覚えてないよ。」
本当はちゃんと覚えてたけど、
＜ぼくがディミトリを演じたかった＞なんて
言える訳無いでしょ。
ぽ「今日はどうする？どっか行く？」
『…もう一回、茉莉花商店街に行きたい。』
ぽ「買い物？」
『ううん、舞台が終わった後の場所を
もう一回見ておきたいの。』
ぽ「うん、良いよ。付き合うよ。」
『ありがとう。じゃあ、行こ…？』
彼女に手を取られ、慌てて鞄を持って立ち上がる。
いつもはぼくが主導権を握ってるから、
今日は彼女に任せようかな。
取られた手を、しっかりと繋ぎ直す。
恋人繋ぎは久々だ。
『…ぽず君。』
ぽ「何？」
『呼んだだけ。』
ぽ「何それ。」
『だって無言が寂しかったんだもん。』
もう、可愛すぎ。
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螢羅(K-Ra)(プロフ) - 智乃さん» ありがとうございます！続く限りは毎日更新を続けて行きたいと思ってます。時間は不定期ですがｗ2ですね！了解しました！ (2016年11月10日 7時) (
レス) id: 575549c323 (このIDを非表示/違反報告)
智乃(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつもこのシリーズを楽しんで読んでいます。今回は可愛らしくてとても和みました。次回作は2を希望しています。毎日、投稿していてすごいと思います。体調に気をつけてください!次回も楽しみにしております。 (2016年11月9日 22時) (レス) id: ee899cd7e2 (このIDを非表示/違反報告)
螢羅(K-Ra)(プロフ) - 緑月翡翠さん» ありがとうございます！私自身、かなり楽しんで書かせて頂きました。3ですね！了解です！ (2016年11月9日 17時) (レス) id: 575549c323 (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます！今回は読んでいてとても可愛かったし楽しかったですw次回作は3がいいです。本当にお疲れ様でした！次回作の投稿、心待ちにしております！ (2016年11月9日 16時) (携帯から) (レス) id: b835eb55b1 (このIDを非表示/違反報告)
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