[か.わ.ぞ.え]貴方の姫になりたいの！[学パロ/実.況.者]

第２８ゲーム ページ29

どうしましょう？
こんな所をかわぞえ君に見られたら…。
どう弁解すれば良いのかしら？
そう、思っていたら。
か「あれ、もしかしてかわぞえさん、邪魔じゃったかな？」
『あの、こ、これは…。』
彼が、来てしまった。
愛「…。」
愛の戦士君は黙って、私を抱き締め続けている。
か「やっぱり、愛ゴリにもちゃんと
好きな人がいたんじゃな。
何か安心した。
かわぞえさんは水飲んだらすぐ行くけえ、
二人はもうちょっとここにいときなよ。」
完全に、勘違いされてしまいましたわね。
どうしましょう？このままでは打開出来ませんわ。
私のすぐ後ろで、愛の戦士君がにやっと笑った気がした。

かわぞえ君が去っていった頃に、やっと体を離される。
愛「ごめんな。いきなりこんな事して。」
『…いえ、大丈夫ですわよ。
いきなりどうされましたの？』
愛「あ、ああ。えっと…、
ちょっと、疲れててよ。
あいつに合わせて動くと辛いのなんの！」
『そうでしたの。大変でしたのね。』
まあ、取り敢えずはそういう事にしておきましょう。
愛「俺はもう戻るけど、花宮はどうする？」
『そうね。私も戻りますわ。
ちょうど試合も終わる頃でしょうし。』
愛「じゃあ、またな。」
『ええ、また会いましょう。』
何とも複雑な心境を抱えたまま、
私と愛の戦士君は水飲み場を離れ、
それぞれ違う方向に歩みを進めた。

バスケットボールの試合は終盤。
どうやら、タイミングが良かったみたいですわね。
ホワイトボードに貼られた点数表を見てみると、
かなりの接戦だった事が分かる。
僅か一点差で、我がクラスの勝利だった。
当たり前よ。
私がこのクラスにいる限りは、敗北など許しませんわよ？
全員揃っての号令の後、終わりの挨拶の為
とりっぴぃ君の合図でグラウンドに移動する。

それにしても、気掛かりなのは先程の事。
彼はいったい何故、あの様な事をしたのかしら？
まさか、彼は私の事が…。
好きでもない相手に、あの様な事をするものですか。
それならば、早くかわぞえ君に誤解を解きに行かなくては。
ずっと誤解されたままというのも癪ですもの。
でも、どうやって…？
かわぞえ君や愛の戦士君に、どう説明すれば良いのかしら？
誰かに相談する？
いえ、相談する相手がいませんわ。
本人に直接告げる？
それで相手を傷付けてしまったらどうするの？

誰か教えて！
私はいったい、どうすれば良いの…？

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