[か.わ.ぞ.え]貴方の姫になりたいの！[学パロ/実.況.者]

第１４ゲーム ページ15

その日のお昼休み。
お弁当を食べ終えた私は、暇を潰す為に
持ってきていた小説を取り出し、読み始めた。
暫く経つと、急に小説に陰が射した。
見上げると、朝にも来た女子生徒達が
そこに立っていた。
彼女達はにやにや笑いながら、
私の小説に水筒のお茶を掛けようとしてきた。
咄嗟に小説を遠ざけ、水浸しになるのを防ぐ。
『あら、何ですの？
そんな事をしている暇があるなら、
彼の所に行ってアプローチでもして来たらどうかしら？』
尤も、そんな度胸が無いから、
こんな事をしているのでしょうけど。
「チッ…。」
彼女達は分かりやすく舌打ちをして、
私から離れていった。
全く、張り合いが無いですわね。
とはいえ、机がびしょ濡れになりましたわ。
この量じゃ、持っているハンカチだけでは
拭き取れませんわね。
仕方が無いわ。雑巾でも借りてきましょう。

用務室から雑巾を借りて戻ってくると、
例の彼女達が先生と共に私の机にたむろしていた。
まだ何かありますの？
「あ、先生！花宮さんが来ましたよぉ。」
ブ「花宮さん。少しお話しをしても良いでしょうか？」
『ええ、何ですの？』
先生は私の机を指差してこう言った。
ブ「これ、本当に貴女が書いたのですか？」
机にはペンで、次のテストの答えらしきものが
ぎっしりと書かれていた。
『あら、そんなものなど書いていませんわよ。
範囲すら知りませんもの。』
彼女達のやる事に怒りを押し留めながら反論する。
ブ「花宮さんはこう言っていらっしゃいますが？」
「先生、騙されないで下さぁい。」
「花宮さんはぁ、普通にこんな嘘を吐くコなんですよぉ？
酷くないですかぁ？」
妙に間延びした口調と甘ったるい猫なで声で、
先生に同意を得ようとする彼女達。
しかし、それで先生は言いくるめられる事は無かった。
ブ「私は先生という立場上、生徒達の
文字を見る機会は何度もあります。
そこで、貴女方と花宮さんの文字を思い出したのですが、
文字を書く癖が全く違っているように感じました。
貴女方は似せたつもりなのでしょうけど、
細かい癖は真似出来なかった様ですね。」
先生が論破する毎に、彼女達の顔が青く染まっていく。
彼女達は途端に私を強く押し、罵声を浴びせた。
「バーカ！こんな事に騙されやがって！」
「本当、バッカじゃねぇの？」
本当に、貴女達は私を苛つかせますわね。
彼女達は教室から出ていき、私は先生に慰められた。

放課後、覚えておくことね。
この私を怒らせた事、後悔させてあげるわ。

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